配分額 *注記 |
54,080千円 (直接経費: 41,600千円、間接経費: 12,480千円)
2005年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2004年度: 18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2003年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2002年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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研究概要 |
本研究では,低消費電力マルチバンド・マルチモード変復調アーキテクチャ実現のため,電流モードプログラマブルデバイスを応用して,電流モードによるソフトウェア無線(SDR)用アーキテクチャを提案・設計している. まず,SDRアーキテクチャのキーデバイスの1つである,スイッチトカレントプログラマブルFIRフィルタと,FIRフィルタがプログラマブル動作するために必要なプログラマブルタップ係数回路を提案した.タップ係数回路はカレントミラー回路とMOSトランジスタのみで構成されており,従来のディジタルCMOSプロセスを用いた超小型LSIが製作可能である.次に,4ビット分解能を有するタップ係数LSIを試作・評価し,LSIの出力電流実測値を用いたW-CDMA用32タップベースバンドFIRローパスフィルタが,ビット誤り率特性の計算機シミュレーションにおいて,プログラマブルフィルタとして十分実用可能であることを示した. さらに,スイッチトカレントフィルタと同様にSDRアーキテクチャのキーデバイスの1つである電流モードミキサを提案し,試作LSIよりその動作を実証した.GHzオーダの周波数を実現するディジタルクロックを局部発振器として用いた電流モードミキサは,電流信号をあらゆる周波数へ変換するマルチバンドを可能とする.次に,スイッチトカレントフィルタと電流モードミキサを用いて,IF帯からベースバンド帯まで電流モード回路で構成した小型電流モードSDRアーキテクチャを設計した.ヘテロダイン方式でありながらプログラマビリティを有するSDRアーキテクチャの消費電力が,A/Dを用いたアーキテクチャの1/11であることを実証した. また,高密度多層樹脂基板を用いた60GHz帯信号伝送可能な平衡型ペア線路を提案した.平衡型ペア配線構造において,表層のマイクロストリップライン,内層のストリップライン,各層を接続するビアを,同一の線路間隔で,かつ同一の特性インピーダンスとなるように設計することで,90GHz帯まで信号伝送可能であることを示した.
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