配分額 *注記 |
53,560千円 (直接経費: 41,200千円、間接経費: 12,360千円)
2005年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2004年度: 20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
2003年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2002年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
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研究概要 |
本課題では,空間共有通信の実現に向けて,視覚情報の最小単位である光線情報の取得・符号化に関する下記の検討を行った. 1.3次元空間共有コミュニケーションに向けた「光線情報の記述法」の体系化 3次元空間情報は,光線を単位とする4次元パラメータ空間(光線空間,light field)で記述できる.本研究では,光線空間に対して周波数解析を導入し,多眼画像の撮像・光線情報の分析・自由視点画像合成の過程を理論的に記述するための体系化を行った.特に,合成画像上で鮮明な領域を判別する"合焦判定"法は,信号処理理論とコンピュータビジョン技術を結びつける重要な成果である. 2.3次元空間情報の効率的な取得に向けた「光線情報の撮像法」の検討 撮像装置による光線情報の取得は,光線空間を特定の条件で離散的にサンプリングする過程と考えられる.本研究では,サンプリング条件がその情報を基に合成される自由視点画像の品質にいかなる影響を与えるかを理論的に明らかにした.また,理想的なサンプリング条件を目指す立場から,NHK放送技術研究所と共同でレンズアレイを用いた多眼撮影についても検討した. 3.3次元空間情報の効率的な伝送に向けた「光線情報の冗長圧縮符号化」手法の検討 光線情報の圧縮符号化においては,その冗長性を有効に利用することに加え,想定するアプリケーションに適した方式が重要であると考えられる.本研究では,特に,遠隔地の観察者に自由視点画像を提示することを想定した場合に生じる「参照の局所性」に着目し,効率的な光線情報符号化方式について基礎検討を行った. 4.光線情報に基づく「空間共有コミュニケーションシステム」のプロトタイプの実現 空間共有コミュニケーションにおいては,情報の取得から観察者への提示までを低遅延・実時間で行うことが求められる.本研究では,前処理を必要としない実時間の自由視点画像合成手法を提案・実装し,動空間を対象とした処理にも成功した.
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