研究課題/領域番号 |
14205061
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小野 光弘 山形大学, 工学部, 教授 (60007010)
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研究分担者 |
平田 拓 山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)
下山 雄平 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50123948)
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
鈴木 洋介 キーコム(株), 開発, 取締役開発・技術部長
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
55,120千円 (直接経費: 42,400千円、間接経費: 12,720千円)
2003年度: 26,520千円 (直接経費: 20,400千円、間接経費: 6,120千円)
2002年度: 28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
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キーワード | 脳機能 / 犬頭部 / 電子常磁性共鳴 / EPR / ESR / 共振器 / ATC / AMC |
研究概要 |
本研究では、脳機能解析のためのEPRイメージング装置の開発を目的とした。その中で、特に画像再構成の中心に位置する問題に取り組んだ。すなわち、最適な画像を得る事が出来るフィルタ関数の系統的な決定法について検討を行った。直接フーリエ変換再構成法において、周波数領域でフィルタ関数を決定する方法は、理にかなっているとともにフィルタ特性(特にカットオフ周波数)の影響を直感的に理解しやすいと言える。本研究で提案した手法は、シグナルの周波数スペクトラムに注目するものであり、ノイズを白色雑音として取り扱うことにより、信号対雑音比を最大とするようなカットオフ周波数を決定する事が可能となる。この手法による画像再構成の有用性は、より詳細かつ実際的なイメージングの場で検証されるべきであるが、基本的なコンセプトを確認することができたと言えよう。 また、体積コイル(本研究ではループ・ギャップ共振器を用いた)を光素子を用いて共振周波数を遠隔操作可能にする技術を開発した。これは、可変容量コンデンサーの使用に際し問題となる、磁場変調による電磁誘導が少ないチューニング回路を実現した。自動チューニング制御を用いる事により計測の安定化と引き換えに感度の低下が発生する。感度の低下と自動制御による実効的な感度の向上が同時に存在するため、感度を向上させるための研究が必要である。 脳機能解析のためのEPRイメージング装置の開発という極めて大きな目標を掲げた研究であったが、実際にはいくつかの技術的課題を解決したにとどまった。しかしながら、画像再構成時のフィルタ特性を系統的に決定する手法と、電磁誘導から逃れられる周波数チューニング技術の開発は、EPRイメージングで重要な問題を解決する事に貢献できるテクノロジーであり、EPRイメージングの今後の発展に十分貢献したと言える。
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