研究分担者 |
大村 達夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111248)
真野 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50111258)
西村 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80208214)
泉 典洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260530)
風間 聡 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (50272018)
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配分額 *注記 |
27,690千円 (直接経費: 21,300千円、間接経費: 6,390千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2003年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2002年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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研究概要 |
河口部生態系に及ぼす栄養塩の挙動を調べるため,洞川流域・河道部・河口・内湾について,発生・輸送・循環の基本的機構を調べ,これまでの成果をまとめた.個々の検討事項は以下の通りである. 1.流域からの非点源栄養塩流出評価の現地実測と流出モデル化を行った.名取川上流域において水質・流量の実測を行い,平水時・洪水時の栄養塩の流出特性の違いを把握した.さらに流出解析から,表面形態別の栄養塩負荷を評価した. 2.河道部における土砂沈降・巻き上げ過程から有機物・栄養塩の流下機構を測定・検討した.観測されるSSの中で河道から巻き上げられたものの比率は洪水時10〜100%になり,栄養塩流下に及ぼす河道部の重要性が明らかにできた. 3.河口近くの塩水楔における栄養塩の挙動を阿武隈川河口で実測し,その混合特性を調べた.また洪水時と平水時の濁質・栄養塩の流出測定を実施した.洪水後の海域に流出した栄養塩の分布を調べた. 4.河口部でのフミン物質表面の静電的自由エネルギーに着目した理論にもとづいて,フミン物質と鉄の錯平衡モデルを構築した.さらに標準フミン物質を用いた錯平衡実験結果,および松島湾等における調査結果を正確に再現できた. 5.河口部干潟生態系の動態を調べるため,干潟モデルを用いた検討を行った.底生藻類の存在は底質への有機物蓄積の抑制に働くこと,二枚貝の優先する系では有機物の流れが活発化し,有機物の蓄積も抑制されることが明らかになった. 6.大船渡湾を対象として閉鎖性内湾の成層・対流機構のモデル化を行った.海面からの熱収支,河川からの流出水,湾口における海水交換を適切に評価することにより,夏季の成層,冬期の対流が表現できるようになった.
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