研究分担者 |
後藤 仁志 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40243068)
沖 和哉 京都大学, 工学研究科, 助手 (30293880)
浅野 敏之 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40111918)
前野 詩朗 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (20157150)
目見田 哲 関西電力総合技術研究所, シニアリサーチャー
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配分額 *注記 |
41,470千円 (直接経費: 31,900千円、間接経費: 9,570千円)
2005年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2003年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2002年度: 34,450千円 (直接経費: 26,500千円、間接経費: 7,950千円)
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研究概要 |
砕波帯の複雑性の原因は,言うまでもなく砕波自身にある.本来エネルギー散逸を伴わない波動エネルギーが砕波によって乱れエネルギーに変換され,最終的には熱散逸する.砕波によるエネルギー供給は水流を生み,物質輸送を活発化する.このような場では,既往の波・流れや漂砂の数理モデルが必ずしも有効に機能しない.すなわち,既存のモデルの多くは,水塊分裂・再合体を伴う激しい水面変動には対応が困難であるし,既往の漂砂量式は底面せん断力を外力として定式化されており,例えば巻き波形の砕波で生じるプランジングジェットの砂面への衝突に起因する大規模な砂の巻き上げ等の現象は,想定外である. さらに遡上域での浸透流の影響や波浪伝播に起因する海底面への作用水圧の変動による海底地盤の液状化(流動抵抗の減少を含む)など,砕波帯内の漂砂を取り巻く場は複雑を極める.本研究では,波動・流れ・漂砂・海底地盤の4者相互作用系としての砕波帯のダイナミックスに対して,多角的なアプローチを行い,統合的な数理モデルの構築を目指した. 以下に,研究課題を列挙する. 1.砕波帯の波・流れ・漂砂のモデリングに関する研究 2.海底地盤の液状化と人工海浜の空洞形成のモデリングに関する研究 3.種々の水理現象に対するモデルの適用性の検証 課題1では,固液混相流モデルの開発,浸透層上の漂砂特性の解析,粒子法による自由表面流の解析といった漂砂の力学機構に関する研究を行った.課題2では,海底地盤の液状化に起因する構造物の被災,液状化に伴った砂浜の地盤内空洞の形成など地盤工学と水理学の境界領域を対象とした.課題3では,開発されたモデルを種々の水理現象に適用して有効性を検証した.
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