研究課題/領域番号 |
14205073
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中辻 啓二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029324)
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研究分担者 |
西田 修三 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40172663)
川崎 浩司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20304024)
山中 亮一 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助手 (50361879)
入江 政安 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00379116)
沈 一揚 地球フロンティア研究システム, モデル統合化領域, 研究員
SHEN Yiyang Global Frontier Research Institute, Japan, Senior Researcher
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
48,100千円 (直接経費: 37,000千円、間接経費: 11,100千円)
2004年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2003年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2002年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
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キーワード | 沿岸域 / 閉鎖性海域 / 大阪湾 / バロクリニック流れ / 生態系モデル / 現地観測 / 水質汚濁 / 統合型環境管理 / 渤海 / 水環境管理システム / 貧酸素水塊 / 黄河 / 環境アセスメント / シミュレーション / 統合型水環境管理システム / 水質・底質モデル / 水環境 / 3次元バロクリニックモデル / 紀淡海峡 / 流動・密度構造 |
研究概要 |
渤海において赤潮が頻繁に広範囲で発生している。それは、わが国が経験した1960年代の急激な経済成長に伴う自然生態系の崩壊,赤潮や無酸素水塊の発生等々と類似している。渤海の表面積は大阪湾の約100倍の規模であり,現地観測は困難である.大阪湾研究で得た知識や実験・観測経験を渤海の流動や生態系の研究に学術移転・技術移転するとともに,沿岸域の水環境を保全するための沿岸域統合管理システムを考案した。主要な研究成果を以下に示す。 1.環境情報を統合的に一元管理することを目的に開発した大阪湾環境情報管理システムOBEISの設計思想を示した。また、環境基準の概念の安易さを批判するとともに,自然現象のあいまい性を考慮できるファジィ理論を導入した環境の総合的評価法を提案した。 2.1960年代に始まるわが国の急激な経済成長と沿岸海域での加速的な水質汚濁、対策として政府が採用した総量規制施策の効果を科学的に評価するために、1950年から70年間の数値シミュレーションを実施した。その結果、CODに加えて窒素とリンを規制対象とする富栄養化対策の重要性を明らかにした。 3.海峡から流入する窒素・リン輸送量の直接観測を行い、外洋から大阪湾への流入量は陸起源の負荷量と同程度であることがわかった。また、輸送機構には黒潮の離接岸が関与しているという興味深い結果を得た。 4.湾奥部の尼崎・西宮・芦屋港において週に1回の頻度で2年間水質調査を実施した。貧酸素水塊が6〜11月の期間に発生し、それは成層化と直接に関係があること、風の方向や持続時間によっては青潮が発生することが分かった。 5.中国の研究者との研究会を4回開催し、渤海の流動構造と密度場を3次元バロクリニック流れモデルを用いて検討した。水平規模は480km×350kmに対して、平均水深は18mと浅いのが特徴である。物質輸送の基礎となる流動特性は明らかにした。
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