配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2005年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2004年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2003年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2002年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
この研究の目的は、建築物の使用者と設計者が建物の性能に対する理解を共有し、コストと性能がバランスした建築設計を行う技術を確立することである。得られた成果は以下の通りである. 1.欧米で先行している性能設計法を調査し,それを参考にしつつ,わが国の設計技術の動向を踏まえて,性能マトリックスの骨格およびそれを構成する4つの性能レベル(機能維持、無損傷、修復可能、人命保護)を提示した. 2.兵庫県南部地震災害における建物の補修実績を調査し,損傷レベルと補修コストの関係を定量化した。これにより、性能マトリックスの中で使用者が大きな関心を持っている修復性能の限界を明らかにした. 3.本研究用に開発した地震応答シミュレータを用いて建物の地震損傷解析を行い,それに基づいて修復性能設計に必要な残留変形の評価方法を提案した。 4.地震時の繰返し載荷による鋼構造部材の履歴性能のうち,研究データの乏しい破断について実験を行い、地震履歴と破断性能との関係を得た。 5.鋼部材の座屈性能に関する既往の実験研究を調査し,性能設計に必要なデータベースを構築した. 6.非構造部材と建築設備についても,兵庫県南部地震被害データ分析を基にして,限界性能を明らかにし,構造躯体のロバスト性と不可分の形で性能表示する仕組みをつくった。 7.以上の知見を総合して,鋼構造建築物の躯体・非構造部材・建築設備を含んだ総体としての性能表示を可能とする性能設計法をガイドラインの形でまとめて出版し,シンポジウムを開催した.
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