研究課題/領域番号 |
14205091
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森永 正彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50126950)
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研究分担者 |
村田 純教 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10144213)
湯川 宏 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50293676)
中松 博英 京都大学, 化学研究所, 助手 (00150350)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
39,390千円 (直接経費: 30,300千円、間接経費: 9,090千円)
2004年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2003年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2002年度: 24,570千円 (直接経費: 18,900千円、間接経費: 5,670千円)
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キーワード | 化学結合 / 電子状態 / 分子軌道法 / 電子密度 / 軽元素 / イオン結合 / 共有結合 / 金属結合 |
研究概要 |
本研究の目的は、電子密度分布の規則性や特徴を見出し、従来とは異なる化学結合の成り立ちについて調べ、原子間の凝集メカニズムの簡明な表現法を開拓することにある。 DV-Xα分子軌道計算法を用いて、物質の最近接原子間の最小電子密度(ρ_<min>)と原子半径またはイオン半径(r_<min>)の間には、次のユニバーサルな関係が成立していることを見出した。 log(ρ_<min>/Z3)=-5.29log[1.01+0.57・(Z/n)r_<min>] ここで、Zは原子番号、nは主量子数である。この関係は、金属化合物のみならず、気体、水、金属、半導体、イオン化合物などでも成立している。もし、最近接原子間距離が与えられれば、この関係式を使って原子間の電子密度分布をおおよそ推定できる。 さらに、金属酸化物と水素化物に絞って、その電子構造を調べた。すなわち、51種の水素-金属2原子分子および15種の錯体水素化物の電子密度分布を計算し、上記関係式が成立していることを確認した。また、凝集エネルギーと電子密度の間の関係を調べた。 ペロブスカイト型構造酸化物をはじめとして、種々な構造の金属酸化物の電子構造を系統的に計算し、電子密度分布に現れる特徴を整理した。さらに、金属元素や水素のドーピングによる局所構造変化と化学結合の関係についても明らかにした。 電子密度分布のなかに、原子間の凝集の様子が如実に現れている。上記のユニバーサルな関係式は、原子間の凝集に対する一つの簡明な表現である。
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