研究課題/領域番号 |
14205113
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
宝田 恭之 (寶田 恭之) 群馬大学, 工学部, 教授 (70154929)
|
研究分担者 |
尾崎 純一 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30214125)
森下 佳代子 群馬大学, 工学部, 助手 (50344924)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
38,480千円 (直接経費: 29,600千円、間接経費: 8,880千円)
2004年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2003年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2002年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
|
キーワード | 黒液 / バイオマス / ガス化 / 熱分解 / 触媒 / アルカリ金属 |
研究概要 |
本研究は、黒液をバイオマスに単純に物理混合することで、バイオマスの高効率ガス化を図ろうとするものである。申請者らは、昨年度までに、黒液およびバイオマス混合試料の二酸化炭素ガス化および水蒸気ガス化において、黒液中のナトリウムがガス化触媒として作用し、バイオマスに対して質量比で30分の1程度の添加率の場合でもガス化速度を著しく促進することを明らかにした。また、当該研究で提案するプロセスでは蒸解薬品であるナトリウムの回収が重要となるが、二酸化炭素ガス化ではナトリウム分がほとんど失われないこと、また水蒸気ガス化では、わずかにナトリウムが揮発するものの、95%以上の回収率を得られることを確認している。しかしながら、バイオマスの80%は揮発分である。そこで、本年度はバイオマスの揮発分に対して黒液がどのように寄与するかについて検討した。すなわち、バイオマス熱分解時に発生するタールに対する黒液チャーの分解活性について調べた。実験には、試料支持板用石英ブリットを2枚有する固定層流通型二段反応器を用いた。上段にスギ試料、下段に黒液チャーを充填し、窒素気流中、下段炉を650℃まで昇温後保持した後、上段炉を室温から900℃まで昇温した。その結果、黒液チャー層を通過させたタールの分子量は著しく低質量側にシフトし、かつ生成ガス収率も2倍以上に増大した。これは、黒液チャーにタール分解活性があることを意味する。 以上、本研究の結果から、黒液とバイオマスの混合ガス化はバイオマスの高効率転換に有効な手段となり得ることが示された。
|