研究課題/領域番号 |
14205123
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤岡 洋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50282570)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
55,120千円 (直接経費: 42,400千円、間接経費: 12,720千円)
2003年度: 24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
2002年度: 30,680千円 (直接経費: 23,600千円、間接経費: 7,080千円)
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キーワード | GaN / 発光素子 / 擬似単結晶 / エピタキシャル成長 / MBE / PLD / 表示素子 / 界面バッファー層 / 窒化ガリウム / 発光ダイオード / ホトルミネッセンス / 電磁鋼板 / ディスプレー / 窒化アルミニウム / Mgドーピング |
研究概要 |
本研究の目的は巨大グレインを持つ擬似単結晶金属基板に窒化ガリウムを成長し、低消費電力の大面積ディスプレイや電子ペーパー、高効率照明への応用の可能性を実証することである。GaN発光ダイオード(LED)は大面積表示素子や照明素子への応用が検討されてきたが、GaN結晶には(1)価格が高い(2)大面積化が困難等の本質的な問題点があり、実際にこの様な用途には未だ利用が進んでいない。一方、我々は、良く制御された温度勾配条件下で作製した金属板(擬似単結晶金属基板)が数十センチメートルから数メートルにも及ぶグレインサイズを持ち、この上に優れた結晶性を持つ窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム・ガリウム(InGaN)等のIII族窒化物結晶がエピタキシャル成長できることを見出した。擬似単結晶金属基板のグレイインサイズは半導体のキャリアの拡散長と比べて十分に大きいので、擬似単結晶金属基板上にエピタキシャル成長した半導体を用いて発光素子を作製すれば、バルク単結晶素子と同等の性能を持つLEDが低価格かつ大面積で実現できると考えられ、高輝度の低消費電力・軽量・大面積ディスプレーが実現すると予測される。このような金属基板上に高品質半導体の成長を実現するには、(1)金属板の平坦化・清浄化プロセスと(2)界面バッファー層の品質が重要であることが分かった。(1)に関しては、平坦化研磨液のpHを約8.5にコントロールすることや結晶成長装置内で金属表面に還元性のInプラズマを照射することによって、ステップ構造を持った超平坦清浄金属表面を得ることに成功した。また、(2)界面バッファー層に関しては窒素プラズマラジカル源を用いることによって品質の向上を実現した。これらの技術を用いて窒化ガリウムを擬似単結晶金属基板上に成長したところ非常に強いバンド端発光を示す単結晶が実現した。
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