研究課題/領域番号 |
14205139
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大屋 裕二 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00150524)
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研究分担者 |
烏谷 隆 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (30150527)
内田 孝紀 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (90325481)
桜井 晃 九州大学, 工学研究院・航空宇宙工学部門, 教授 (80037952)
山崎 伸彦 九州大学, 工学研究院, 教授 (70166635)
安倍 賢一 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20315104)
井上 雅弘 九州大学, 工学研究院・機械科学部門, 教授 (90037903)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
41,340千円 (直接経費: 31,800千円、間接経費: 9,540千円)
2004年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2003年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2002年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
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キーワード | 風力発電 / ディフューザ / 風車 / 風洞実験 / LES / 数値解析 / 風況予測 / 局所風況 / 局所風速 |
研究概要 |
風力エネルギーの有効利用を促進させるために新しいタイプの風力発電システムを開発した。風力発電においては、風エネルギーを高い効率で取り出すことのできる高出力風車の開発と、それをどこの適地に設置するかを調べる高精度の風況予測を行うことの2点が重要である。 風レンズ風車と名付けた高効率風車を開発した。これは風車翼のまわりにこれをおおうディフューザとディフューザ出口周囲につばと称する渦生成板を設置した集風装置を組み合わせたものである。この集風装置付き風車の特徴は、より多くの風を風車翼に呼び込み、強い風をあててその発電量を飛躍的に高めるものである。集風装置(つば付きディフューザ)の最適形状を種々の点で検討した。すなわち、ディフューザの長さ、開き角、つばの適切な高さ、ディフューザ入口の形状、ハブ比、など様々なパラメータを検討して風レンズマイクロ風車の1号機を試作した。発電性能実験を行った結果、風車単独の場合に比べて約5倍の出力増加を達成した。更に、将来の風車大型化を目指し、この集風装置のコンパクト化を検討した。すなわち、ディフューザ長さを極端に短くして、ほとんど風車をおおうリング状の集風体(つば付きディフューザ)を実現した。発電性能実験ではコンパクト風レンズ風車でも、風車翼単独に比べ約2.5倍の出力増加が得られた。以上の研究を通して、風レンズ風車の特許を取得することができた。 風況予測に関しては、急峻な地形が多い我が国の地理的条件に合った新しい風況計算コード(RIAM-COMPACT)を開発した。気象庁から提供される日々の広域気象データから様々な地域の風況を広域大気用のコードでネスティング計算し、さらにこの結果を流入条件として開発したコードにより複雑地形周辺流のLES乱流計算を行った。その結果、地形効果を十分に反映した高い精度の風況場を得ることができた。 高精度風況予測と従来に比べはるかに高出力の風力発電システムを組み合わせて風力エネルギーの利用拡大が可能となった。
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