配分額 *注記 |
54,210千円 (直接経費: 41,700千円、間接経費: 12,510千円)
2005年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2004年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2003年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2002年度: 23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円)
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研究概要 |
本研究では,現場型微生物遺伝子解析装置に装置について,主にマイクロ加工技術を応用して研究開発を行った.その結果,深海などの極限環境の現場でも用いることが可能で,小型・軽量な装置,IISA-Gene(Integrated In-situ Analyzer-Gene)の開発に成功した.IISA-Geneを現場運用可能な装置として完成させるために以下の開発・評価を行った. 1)PDMS及びガラスを材料として主にPCR法を用いた遺伝子解析が可能なマイクロ流路チップ及び温度制御チップを設計・製作した. 2)PDMS表面にたいして界面活性剤等を用いた表面処理を行うことによって,酵素等の吸着を抑制し,反応の効率を向上できた. 3)環境中の微生物からDNAを精製する機構について,カオトロピック試薬との混合よる細胞破砕,及び流路中に充填されたガラスビーズによるDNAの精製法を採用し,IISA-Geneへの集積化を行った. 4)蛍光色素を用いたPCR産物の検出を行うために光ファイバ,光源及び光検出器機構の製作・評価を行い,PCR産物の検出が可能であることを確認した. 5)小型のポンプ及びバルブからなる送液系を構築し,マイクロチップと組み合わせることで現場運用が可能な集積化システムを構築した. 6)ヒータ・ポンプ・バルブ等の制御を行うための電源・制御系,それを収納する耐圧容器及びIISA-Gene本体の油漬容器について設計・製作を行った. 7)深海の極限環境を模擬するための「深海環境模擬装置」を構築した.実際にそれを用いて水深3000m相当の高圧力条件下で遺伝子解析が可能であることを確認した. IISA-Geneを実際の海洋環境で稼働するために独立行政法人海洋研究開発機構の海洋調査船及び無人探査機を用いた調査航海を実施し,石垣島沖海底の熱水噴出地帯において現場運用によるデータを得ることができた.
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