研究課題/領域番号 |
14205150
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
千田 佶 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (10005499)
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研究分担者 |
井上 千弘 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (30271878)
新堀 雄一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90180562)
須藤 孝一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (90291252)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2004年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2003年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2002年度: 21,840千円 (直接経費: 16,800千円、間接経費: 5,040千円)
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キーワード | 有機塩素化合物 / 原位置処理 / 還元的脱塩素反応 / 鉄粉 / 黄鉄鉱 / 硫酸還元細菌 / ハイブリッド方式 / トリクロロエチレン / ハイブリッド式 / 微生物 / レメディエーション / 土壌汚染 |
研究概要 |
本研究は、有機塩素化合物の代表物質として主にトリクロロエチレン(TCE)を用い、これらの化合物で汚染された土壌に、鉄粉等の還元剤を混合した際の還元剤および微生物による脱塩素反応を定量的に評価し、個々の反応の最適条件を見いだすとともに、両者を組み合わせたハイブリッド方式により、低コストかつ安全に原位置処理する技術を確立することを目的とした。主な研究成果は以下の通りである。 1.金属鉄粉によるTCEをはじめとする有機塩素化合物の還元的脱塩素反応について、速度論的解析によりその反応経路の詳細を明らかにするとともに、土壌への鉄粉の混合方式を検討し、効率的に有機塩素化合物汚染土壌を浄化する手法を開発、実用化した。 2.有機塩素化合物汚染土壌内やその周辺に鉄粉を混合・充填した反応性の浄化壁を設置したところ、浄化壁の下流側で地下水中の汚染物質濃度を大幅に減少させることができた。 3.鉄粉以外の還元剤として、黄鉄鉱をはじめとする硫化鉱物の利用を検討したところ、反応生成物として、塩化物イオンが検出されるものの、気相には生成物が検出されず、黄鉄鉱表面にチオフェン類と元素硫黄が生成しているのが検出された。 4.地下水中のTCEを分解する微生物集積培養系を用いた嫌気条件の回分試験を行い、メタノールやEDC(市販の製剤)などの添加によりエチレンまで完全に脱塩素させることに成功した。 5.以上の結果を踏まえ、有機塩素化合物汚染土壌内に鉄粉や黄鉄鉱を混合・充填し有機塩素化合物の脱塩素を図るとともに、その周辺の低濃度汚染地帯では微生物による脱塩素を行うハイブリッド方式を検討したところ、それぞれを単独で実施する場合と比較して極めて効率的に汚染浄化が実施できることが明らかになった。
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