研究課題/領域番号 |
14206008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松本 英明 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (80026418)
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研究分担者 |
山本 洋子 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (50166831)
江崎 文一 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90243500)
佐々木 孝行 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (60362985)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
49,920千円 (直接経費: 38,400千円、間接経費: 11,520千円)
2004年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2003年度: 17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2002年度: 19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
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キーワード | 酸性土壌 / アルミニウムストレス / 毒性 / 耐性 / 分子機構 / 耐性遺伝子 / 耐性植物 / 形質転換体 / Al毒性 / Al耐性分子機構 / Al耐性植物 / Alストレス / Al耐性 / ミトコンドリア障害 / Al耐性遺伝子 |
研究概要 |
新規のAl耐性遺伝子を単離し耐性機構を解明するため、シロイヌナズナのアクティベーションタギングライン16,000株をスクリーニングし、約20株の耐性候補を得た。しかしサザンハイブリの結果から、ほとんどの株でタグの染色体への多コピー挿入が見られ、遺伝子解析が可能な耐性株は#355-2のみであった。TAIL-PCRの結果、この株では第1染色体のF9E10.5遺伝子の上流に1コピー挿入されていた。 細胞およびエンドウ根におけるAl毒性と耐性の分子機構についてAlシグナルによるミトコンドリア機能の変動について研究し、以下の成果を得た。 Al感受性タバコ(SL細胞)とAl耐性タバコ(ALT301)はともにAl処理18時間で生育の低下が認められた。SL細胞、ALT301細胞ともに、単離ミトコンドリアのステート3および4呼吸の低下がAlストレスで誘導された。しかしALT301細胞の方が阻害の受け方ははるかに小さかった。SL細胞をAl処理するとAOX-およびCYT-呼吸とともに阻害されたが、ALT301細胞のミトコンドリアではAOX-経路が逆に15%程度増加していた。SL細胞のミトコンドリアではROS(活性酸素類)の生成が増加したが、ALT301細胞では逆にAlストレス下で減少した。 コムギのアルミニウム(Al)耐性機構の一つに、根端からのリンゴ酸の放出がある。これまでに、準同質遺伝子系統のコムギ(ET8,ES8)を用いてAl耐性系統(ET8)からAl活性化型のリンゴ酸トランスポーターをコードする遺伝子(ALMT1-1)を単離した。ALMT1-1はET8やAtlas66(Al耐性品種)に共通する遺伝子型であり、一方、ES8やScout66(Al感受性品種)に共通する遺伝子型としてALMT1-2を見出した。この2つの対立遺伝子には6塩基(アミノ酸で2残基)の相違が認められた。さらに、コムギにおけるALMT1-1遺伝子とAl耐性とが連鎖したことから、ALMT1-1遺伝子がAl耐性遺伝子(Alt1)で有ることが強く示唆された。ALMT11を導入した形質転換オオムギは水耕、土耕で明らかにAl耐性を示した。
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