研究課題/領域番号 |
14207001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
江崎 太一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10128259)
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研究分担者 |
桑原 一彦 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (10263469)
松島 綱治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50222427)
森川 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70339000)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2003年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2002年度: 32,240千円 (直接経費: 24,800千円、間接経費: 7,440千円)
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キーワード | 微小循環 / リンパ管 / 内皮細胞 / モノクロナール抗体 / リンパ球再循環 / 細胞接着 / レクチン受容体 / リンパ管新生 / リンパ球 / 微小循環系 / リンパ管転位 |
研究概要 |
本研究ではLA102抗体の認識するリンパ管特異的マーカーの組織内微細分布、生化学的性状、遺伝子、アミノ酸配列、機能までの解析を2カ年で推進した。 1.組織内微細分布の解析と形態学的特異性の証明: (1)LA102抗原は血管とは全く異なる局在を示し、リンパ管に特異的であった。(2)LA102抗原は、リンパ管の内皮の基底側ならびに管腔側のすべての細胞膜上に存在し、特に飲み込み小包と見られる小包にも強く認められた。(3)良性のリンパ管腫よりLA102抗原陽性内皮細胞を選択的に単離し株化することができた。 2.免疫生物学的性状の解析: (1)LA102抗体はそのアイソタイプがラットIgG2b,κであった。(2)LA102抗体カラムにより抗原を分離精製した結果、抗原は約25-27kdの糖蛋白であった。(3)この抗原がリンパ管内皮以外では主にT細胞系の膜表面に選択的に存在した。また、脳組織も陽性であった。 3.LA102分子の遺伝子解析とアミノ酸配列の検索: (1)LA102陽性の2B4細胞の膜蛋白を抽出後、アミノ酸質量分析(LC-MASS)をした結果、CD90分子に近似した分子であった。(2)現在更にこの分子の遺伝子クローニングと他の蛋白(特に細胞接着因子やケモカイン)とのホモロジーなどを検索中である。 4.生体内における機能、特にリンパ系細胞の回収機能の検索: LA102抗体による機能抑制作用をリンパ管内皮細胞とリンパ系細胞の両面から検索した。(1)まず腹腔からの細胞の移動モデルを確立し、横隔膜ならびに大網における微小血管群とリンパ管の関与を証明した。(2)さらに炎症モデルにおいて、LA102抗体が組織切片上(肝臓、胸腺皮質、リンパ節T細胞値域など)で細胞の接着を抑制する傾向が見られた。
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