研究課題/領域番号 |
14207018
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
|
研究機関 | 独立行政法人労働安全衛生総合研究所(産業医学総合研究所) |
研究代表者 |
毛利 一平 独立行政法人産業医学総合研究所, 有害性評価研究部, 主任研究官 (70275345)
|
研究分担者 |
小川 康恭 独立行政法人産業医学総合研究所, 作業条件適応研究部, 部長 (60167319)
甲田 茂樹 高知医科大学, 医学部・看護学科・地域看護学, 教授 (50205332)
熊谷 信二 大阪府立公衆衛生研究所, 生活環境部生活衛生課, 課長 (50250329)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
29,640千円 (直接経費: 22,800千円、間接経費: 6,840千円)
2005年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2004年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2003年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2002年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
|
キーワード | ごみ焼却作業 / ダイオキシン / 発がんリスク / 生殖毒性 / 性比 / コホート研究 / 男女比 |
研究概要 |
1.清掃作業者を対象としたコホートの構築 全日本自治団体労働組合の協力を得、全国の清掃労働者に対してコホート調査への参加協力を呼びかけた。コホート構築に必要な個人情報の収集(ベースライン調査)に、ごみ焼却炉での経験を有する者(曝露群)2,866名、ごみ収集作業者(非曝露群)6,239名の協力を得た。発がんリスクについては早期の評価を目指し、退職者を対象としたコホートの構築を試みたが、個人情報保護にかかわる社会環境の変化もあり、実現は困難であった。 2.ごみ焼却作業におけるダイオキシン類へのばく露の評価 全コホートを対象に、個々のダイオキシン類への曝露を、血液試料の分析により客観的に評価することは困難である。このため、作業内容や従事期間などの代理指標による曝露評価が必要であった。ベースライン調査において、清掃職場での職歴と飛灰に接触する頻度を、自記式調査票によって記録した。また、58人のごみ焼却炉作業員を対象に代理指標による曝露評価と血中ダイオキシン類濃度の相関を検討したところ、曝露期間(飛灰に曝露する作業に従事した期間の総和)と血中HpCDF濃度(PCDD/DFの異性体の一つ)に相関が認められた。 3.がん死亡リスクの評価 研究期間内に構築したコホートはすべて現役の労働者であり、労働に伴うがん死亡リスクを評価するには、今後さらに10年以上の追跡期間が必要である。 4.児の性比への影響 生殖障害の指標として、児の性比を検討した。複数の曝露代理指標を用いて解析した結果、統計学的に有意ではなかったが曝露期間が長いほど女児の比率が多くなる傾向を認めた。この傾向は、母親の出産経験、出生時における父親の年齢、出生年を調整しても変わらなかった。ただし、最も曝露期間が短い群で非曝露群よりも男児が多い結果となり、飛灰曝露と子供の性比に関連があるとするには根拠が弱く、現段階で明確な結論は得られなかった。
|