研究課題/領域番号 |
14207043
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
横山 直樹 (2003) 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20314487)
中村 肇 (2002) 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40030978)
|
研究分担者 |
大橋 玉基 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60362779)
竹島 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40281141)
常石 秀市 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (10271040)
横山 直樹 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (20314487)
川崎 圭一郎 神戸大学, 医学部附属病院, 助手
北山 真次 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10346257)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2003年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2002年度: 30,160千円 (直接経費: 23,200千円、間接経費: 6,960千円)
|
キーワード | アポトーシス / トロンビン受容体 / PAR-1 / PDGF-α受容体 / オリゴデンドロサイト / 低酸素性虚血性脳症 / 空間学習能力 / モリス水迷路 / カスペース阻害剤 / BAF / 低酸素虚血障害 |
研究概要 |
初年度は培養細胞系(ラットグリア腫C6)において、トロンビン受容体(PAR-1)の活性化がグリア分化を抑制する際、同時にPDGF-α受容体の発現を促進することを見い出した。PAR-1活性化は細胞障害下の神経系細胞アポトーシス死を抑制するが、この時アポトーシス関連遺伝子であるBc1-2、Baxの発現に変化が認められず、PAR-1を介したグリア分化制御、ならびにアポトーシス細胞死抑制にPDGF系が関与している可能性を明らかにした。 生体への応用では、幼若ラット低酸素虚血モデルにおいて、障害後24〜48時間後に一過性PDGF-α受容体蛋白レベルの増加を海馬を含む皮質試料で確認し、組織検索では皮質脳障害の発生部位にのみPDGF-α受容体の染色性増強を認めた。さらにその発現増強部位にのみ障害7日後にミエリン構成蛋白であるmyelin basic protein、proteolipid proteinの早期発現(hypermyelination)現象を確認した。 次年度はアポトーシス実行酵素であるカスペース阻害剤(BOC)を生体へ投与することでアポトーシス細胞死を抑制する実験系を確立した。すなわち、低酸素虚血ラットモデルにおいて、負荷後12〜24時間後の皮質組織内カスペース活性が約3倍に上昇し、活性型カスペース-3蛋白増加、Tunnel染色陽性にてアポトーシス現象の発生を確認した。次に、負荷後にBOCを腹腔内へ投与し、海馬神経細胞死の抑制を認めた。 組織学的評価に続いて、負荷後3〜5週目にモリス水迷路を施行し、無治療負荷群における空間記憶学習能力の低下、ならびにBOCによるアポトーシス制御群における学習能力障害の軽減の傾向を認めた。今後、投与経路、投与量の検討を継続予定である。
|