研究課題/領域番号 |
14207052
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 国立循環器病センター(研究所) |
研究代表者 |
巽 英介 国立循環器病センター(研究所), 研究評価室, 室長 (00216996)
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研究分担者 |
妙中 義之 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 部長 (00142183)
武輪 能明 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室長 (20332405)
西中 知博 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室長 (00256570)
本間 章彦 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室員 (20287428)
築谷 朋典 国立循環器病センター(研究所), 人工臓器部, 室員 (00311449)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
32,760千円 (直接経費: 25,200千円、間接経費: 7,560千円)
2005年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2004年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2003年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2002年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 経皮的心肺補助(PCPS) / 補助人工心臓(VAD) / 遺伝子治療 / 重症心不全 / 肝細胞増殖因子(HGF) / ヘパリン化表面処理 / 抗凝血療法 / 心臓移植 |
研究概要 |
本研究の具体的研究項目は、1)心不全急性期の生命維持のための次世代型経皮心肺補助(PCPS)装置の開発、2)高QOL長期使用のための補助人工心臓(VAD)システムの抜本的改良、3)心移植ドナー不足に対応するための人工循環と再生医療的手法の併用による新しい治療戦略の確立、である。次世代型PCPS装置の開発に関しては、長期耐久性・抗血栓性に優れた革新的なシステムを試作し、抗凝血薬の投与を一切施行しないV-Aバイパスの慢性動物実験で、成人用システムで最長150日間、小児用システムで最長67日間の連続灌流に成功した。人工肺単体ではすでに製品され、優れたPCPSの臨床成績が報告されつつあり、心不全急性期の生命維持のみならず、外傷や出血性疾患の一次救命、重症呼吸不全の治療、移植へのブリッジなど種々の病態に適用を拡大し得ると考えられる。VADシステムの改良に関しては、まず新規ヘパリンコーティングによる抗血栓性向上を図り、慢性動物実験で良好な成績を得るとともに、製品化を達成した。駆動装置の小型軽量化については、キャリーバック方式の携帯型駆動装置(12kg)の製品化に成功し、さらに新しい駆動機構による重量3kg以下の装着型駆動装置の試作機を完成させた。感染対策としては、薪規素材によるスキンボタンを開発し、動物実験で2年間消毒なしで維持することに成功した。体内埋込み用の次世代血液ポンプの開発も進めつつあり、これらは患者のQOL向上およびVADによるdestination therapyに大きく貢献することが期待される。人工循環装置と再生医療的手法を組み合わせた新たな治療方法の確立に関しては、慢性動物実験により、補助循環下HGF遺伝子治療または骨髄間葉系細胞移植による心機能回復効果について検討した。その結果、再生型治療併用時には心機能の有意な改善を認め、VAD装着患者の離脱率向上の可能性が実証された。
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