研究課題/領域番号 |
14207055
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
満渕 邦彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50192349)
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研究分担者 |
中山 泰秀 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 部長 (50250262)
池川 志郎 理化学研究所, 遺伝子多型研究センター, チームリーダー (30272496)
松田 武久 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60142189)
中村 耕三 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60126133)
星川 淳人 独協医科大学, 整形外科, 講師 (50383021)
鈴木 隆文 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (50302659)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
42,770千円 (直接経費: 32,900千円、間接経費: 9,870千円)
2004年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2003年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2002年度: 21,580千円 (直接経費: 16,600千円、間接経費: 4,980千円)
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キーワード | 可視光重合性ゼラチン / 関節軟骨再生 / 担体 / 間質系幹細胞 / ラディカル / Type IIコラーゲン / アグリカン / カンファキノン / Type II コラーゲン / type IIコラーゲン / tvpe II コラーゲン |
研究概要 |
本研究は、スチレン化ゼラチンの持つin situで硬化し移植直後から移植片自体が強度を有するという特性を軟骨細胞移植の担体として利用する事を目指したものである。本研究における主要な努力は、光硬化したゼラチン内で軟骨細胞が生着・増殖し、軟骨基質を産生する最適条件のin vitroおよび、in vivoにおける検討に費やされたが、現在までに得られた結果としては、in vitroでは硬化後培養を継続し続けたスチレン化ゼラチンから回収される細胞数は、3週間後には硬化時の53%で、同じく3週間の培養でスチレン化ゼラチン内に合成されたグリコサミノグリカン量は、コラーゲンゲルの約40%であり、ウサギの膝関節、およびヌードマウス皮下におけるin vivo実験でも埋め込んだゼラチン内での軟骨細胞の増殖と軟骨基質の産生が認められたが、生体内で硬化したゼラチンが吸収されるまでの期間が予想していたよりも短く、組成の調整等の必要性が認められた。軟骨細胞の代わりに骨髄間葉系幹細胞から分化させた擬軟骨細胞を使用した場合も基本的には同様の結果が得られ、また、ゼラチン内にFGFやBMPなどの成長因子類を添加した場合は、相応の効果が得られた。 また、これと並行して、軟骨細胞の石灰化・骨化の問題に絡んで、SOX-9等を対象とした遺伝子導入による軟骨再生促進、形質発現・分化の制御についても検討を試みた。 結論として、スチレン化ゼラチンの持つin situで硬化し移植直後から移植片自体が強度を有するという特性は軟骨細胞移植の担体として非常に有益であり、本研究において、光硬化性ゼラチン内で細胞が生存・増殖し、軟骨基質が産生されることが確認され、臨床応用への可能性が示されたが、産生される軟骨基質量は、現在一般的に試みられているコラーゲンゲルに比べてまだ不十分あり、今後も分子設計などの検討を重ねていく必要がある。
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