研究課題/領域番号 |
14207078
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
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研究分担者 |
佐藤 強志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90136888)
小澤 俊彦 独立行政法人放射線医学総合研究所, 研究員 (40160858)
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
富田 和男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60347094)
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00136889)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2003年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2002年度: 18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
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キーワード | 放射線感受性 / ミトコンドリア / 放射線応答遺伝子 / DNAアレイ法 |
研究概要 |
14年度ではDNAアレイ法を用いてミトコンドリアDNA非存在下の細胞(ρO細胞)における動態を調べた。ρO細胞と親株143B細胞で遺伝子発現の変化を調べると、調べた2400遺伝子のうちρO細胞で発現が5倍以上上昇している遺伝子は360個存在した。それに対し、発現が1/5以下に下がっている遺伝子は79個にとどまった。また、各遺伝子をカテゴライズし、変化遺伝子群を見ると、分子シャペロン遺伝子群の発現が高まっていることが分かった(過半数が5倍以上)。また、ミトコンドリア関連遺伝子群のなかでは、ミトコンドリア転写因子等の発現が下がり、ミトコンドリア熱ショックタンパク質の発現は全て上昇していた。これらのことよりρO細胞においては、ミトコンドリア関連遺伝子の発現のみならず、核遺伝子の変化、特に分子シャペロン遺伝子の発現が変化することが分かった。 15年度ではこれらの結果をRTPCR法により定量PCRを行い各遺伝子発現を詳細に調べた。その結果、ρO細胞では、ミトコンドリアのTCAサイクル系、電子伝達系、及びミトコンドリア輸送タンパク質遺伝子発現の上昇が認められた。これらは、ρO細胞におけるエネルギー代謝減少の代償であると考えられた。さらにρO細胞ではアポトーシス関連遺伝子の上昇を見いだした。これらの細胞にMnSODをベクターのトランスフェクションによる過剰発現を行いROS、脂質過酸化及びアポトーシスを調べると、いずれの細胞とも、ROS、脂質過酸化及びアポトーシスの減少を示した。これらは、ミトコンドリアDNA障害によるアポトーシス関連遺伝子発現変化の重要性、及び、MnSODによりアポトーシスが抑制されることより、その初期イベントがミトコンドリア発生スーパーオキサイド発生にある事を示唆する。
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