研究課題/領域番号 |
14207091
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)
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研究分担者 |
新谷 悟 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80294429)
中城 公一 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (90314880)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2004年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2003年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2002年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
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キーワード | 口腔癌 / 転移 / 分子標的治療 / EGFR / CXCR4 / VEGF / HIF-1 / c-Met / ZD1839 / HGF / c-met / Stat-3 / 微小転移 / 術中遺伝子診断 / リアルタイムPCR / COX-2阻害剤 / 浸潤 / GFP / マイクロアレイ |
研究概要 |
本研究では、口腔癌の微小転移機構の解析を行うことより、転移制御分子を明らかにし、それら分子を標的とした転移阻止実験を計画した。まず、転移能の異なるgreen fluorescence protein(GFP)安定発現口腔扁平上皮癌細胞と唾液腺癌細胞をそれぞれ2株樹立した。GFPを指標にすることにより、in vitroでの浸潤能の評価、in vivoでのリンパ節および遠隔臓器への微小転移の評価が正確かつ簡易に行えた。まず、口腔扁平上皮癌細胞株および癌組織を用い網羅的遺伝子発現解析にて、転移機構に血管内皮増殖因子VEGF、ケモカイン受容体,CXCR4、上皮成長因子受容体EGFR、マトリックスメタロプロテアーゼ剛PもサイトカインIL-8等の分子が関与している可能性が示唆された。本研究では、CXCR4、EGFR、VEGF、IL-8について詳細な解析を行った結果、CXCR4およびEGFRそれぞれが口腔扁平上皮癌細胞の浸潤および遊走能を制御していること、VEGFが血管新生誘導能を制御していることが明らかとなった。さらに、CXCR4およびEGFRの機能阻害あるいは血管新生阻害薬はヌードマウス同所性腫瘍移植モデルにおいて、'いずれも著明に頸部リンパ節転移を抑制した。加えて、放射線照射の併用はその転移抑制効果を増強した。一方、唾液腺癌細胞を用いた転移機構の解析においては、低酸素誘導因子HIF-1が関与している可能性が示唆された。すなわち、転移能を有する唾液線癌細胞では、低酸素培養にて著明にHIF-1が誘導され、その標的遺伝子である肝細胞増殖因子受容体c-Metの発現が著明に誘導されたが、転移能を有さない唾液腺癌細胞では、低酸素培養においてHIF-1、c-Metの発現誘導は認められなかった。本研究では、上述の結果の他に口腔癌の転移を制御している可能性を有している新規遺伝子を多数同定した。
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