研究課題/領域番号 |
14207095
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 修 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (50195781)
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研究分担者 |
眞鍋 敬 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (00251439)
杉浦 正晴 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00376592)
山下 恭弘 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (90334341)
森 雄一朗 科学技術振興機構, 研究員(グループリーダー) (80334340)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2004年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2003年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2002年度: 25,220千円 (直接経費: 19,400千円、間接経費: 5,820千円)
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キーワード | 水 / 界面活性剤型触媒 / 高分子固定化Bronsted酸触媒 / 疎水的反応場 / マイクロカプセル化触媒 / パラジウム / オスミウム / プロセス / 水中反応 / 高分子固定化触媒 / Mannich型反応 / アリル化反応 / 鈴木-宮浦反応 / アミドカルボニル化反応 / マイクロカプセル / 高分子触媒 / 不斉反応 / マイクロカプセル化法 / ルイス酸 / ブレンステッド酸 / ヒドロキシメチル化反応 / 環境調和型プロセス / 脱水反応 / Bronsted酸触媒 / ルテニウム / オレフィンメタセシス反応 |
研究概要 |
現代の有機合成化学において、効率化の追求と同時に有害な廃棄物を出さない化学合成プロセスの開発は、地球環境の保護の観点からも重要な研究課題である。本研究においては、反応溶媒として水を用いる反応の開発、および高分子固定化金属触媒の開発とその応用についての検討を行った。以下に得られた成果についてまとめる。 1.有機反応を行うにあたり、有機溶媒の代わりに水を溶媒として用いる化学合成手法の開発は、環境に付加をかけないプロセス構築の観点からも非常に期待されている。さらに、水系溶媒を用いる反応は有機溶媒中では見られないユニークな反応性・選択性がしばしば観察されることからも大変興味深い。申請者らは界面活性剤型Bronsted酸触媒と反応基質が水中で作り出す疎水的反応場が、有機合成の中でも基本的な反応である脱水反応に有効であることを明らかにした。また、高疎水性高分子固定型Bronsted酸触媒を開発し、水中での脱水反応を含む種々の反応に有効であることを見いだした。さらに、水系溶媒中での高エナンチオ選択的Mannich型反応やヒドロキシメチル化反応の開発に成功した。これらの成果は溶媒としての水の活用に新たな可能性を示すものである。 2.高機能の金属触媒は人体や環境に有害であることも多く、その使用にあたりなるべく金属の廃棄を行わない化学プロセスの開発が重要である。申請者らはマイクロカプセル化法を用いる金属触媒の高分子上への固定化を検討している。本研究においては有機合成上汎用される金属であるルテニウム、パラジウム、オスミウムなどの高分子への固定化を行い、反応後ほぼ完全に回収、再利用可能な高分子触媒を開発した。これらの触媒は、オレフィンのメタセシス反応や水素添加反応、不斉ジヒドロキシル化反応などに高活性を示した。本研究成果は廃棄物の少ない、よりクリーンな化学プロセスの構築に大きく貢献するものである。
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