研究課題/領域番号 |
14207104
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺崎 哲也 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (60155463)
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研究分担者 |
大槻 純男 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (60323036)
淺島 朋子 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (00400268)
上家 潤一 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10400269)
堀 里子 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (70313145)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2005年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2004年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2003年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2002年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 血液脳関門 / 脳毛細血管内皮細胞 / トランスポーター / 中枢疾患 / 制御 / 中枢防御 / 脳内エネルギー / 排出輸送 / siRNA / 有機アニオン輸送 / 尿毒症 / ABCトランスポーター / Oat / Oatp / 周皮細胞 / 密着結合 / アンジオポエチン / Tie2受容体 / アルツハイマー病 / アミロイド蛋白 / 有機アニオン輸送系 / アルパラギン酸輸送 / 立体選択性 / ASCT / organic anion transporter3(OAT3) / 酸化的ストレス / system Xc^- / system A / クレアチン輸送系 / 脳内エネルギー蓄積物質 / basic FGF |
研究概要 |
本研究は、血液脳関門輸送機能を脳機能維持の観点から解明し、さらに、その輸送機能の制御や病態における変動を解明することで、精神疾患を含めた中枢疾患における血液脳関門輸送機能とその障害の役割を明らかにすることを目的とした。興奮性神経伝達物質、中性アミノ酸、神経伝達物質の代謝物の脳からの排出機構が血液脳関門に存在し、関与する分子を明らかにすることによって、血液脳関門の排出輸送機構が中枢機能維持に重要な役割を果たしている可能性を示すことができた。また、血液脳関門には神経保護作用を発揮する物質の輸送系が存在し、その輸送系の発現と機能が、神経障害と関連するシグナルによって制御を受けていることを明らかにした。この機構は、血液脳関門の輸送機構が積極的に脳を異常から防御するシステムとして、非常に興味深い。また、中枢にグルコースを供給する輸送系として重要な役割を果たしているGLUT1のノックアウトマウスを作成し、GLUT1遺伝子のホモ変異体は胎性致死であること、さらにGLUT1遺伝子の欠失がGLUT1遺伝子の発現だけではなく乳酸やケトン体の脳への供給に関わるMCT1の発現にも影響を与えることを明らかにした。この知見は、今後、中枢のエネルギー恒常性を考える上で重要な知見である。また、血液脳関門における輸送系を解析する技術として、siRNAをもちいてin vivo及びin vitroで血液脳関門輸送担体の発現と機能を抑制することに成功した。本技術は、今後の脳関門研究において重要な技術である。本研究成果は、ドラッグデリバリーの経路として主に解析が行われてきた血液脳関門輸送系の生理機能と疾患との関連という新たな一面を明らかにした。
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