研究課題/領域番号 |
14208078
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
横山 和尚 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 室長(副主任研究員待遇) (80182707)
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研究分担者 |
潘 建治 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 協力研究員
鵜飼 英世 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 技師(研究職) (00344060)
村田 武英 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 先任研究員 (50281621)
畠間 真一 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 協力研究員
篠塚 より子 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 協力研究員
PAN Jianzhi RIKEN, Gene Engineering Division, Cooperative researcher
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
48,100千円 (直接経費: 37,000千円、間接経費: 11,100千円)
2003年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2002年度: 32,630千円 (直接経費: 25,100千円、間接経費: 7,530千円)
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キーワード | クロマチン / JDP2 / AP-1 / 分化制御 / EC細胞 / レチノイン酸 / ヒストン / 脱アセチル化 / F9細胞 / 分化誘導 / 未分化維持 / HDAC3 / ヒストンシャペロン / 脱アセチル化能 |
研究概要 |
本研究は胚性腫瘍細胞のレチノイン酸(RA)やアデノウイルスE1Aによる分化誘導の分子機構及びその未分化維持機構を特にクロマチンレベルでの制御に焦点をあわせて解析する。RA, E1Aによる癌遺伝子c-junのトランス活性化を抑制しているAP-1リプレッサーであるJDP2を新規に同定し、そのDNA結合能、二量体形成能、及びc-junのトランス活性化の機能を明らかにした。またc-junのトランス活性化にはRARγとRXRαのヘテロニ量体が機能している事、JDP2遺伝子のプロモーター領域にはp53によるJDP2の転写抑制エレメントが存在する事も明らかにした。JDP2はコリプレッサーNCoRやSMARTを介してHDAC3をc-junのDREエレメント上にリクルートすることによってAP活性の抑制を示し、細胞を未分化状態に保っている事、RA刺激によってDREからJDP2とHDAC3が遊離し、p300とATF2がリクルートされることによってヒストンがアセチル化され、c-junの転写が駆動される事を明らかにした。その他JDP2はそれ自身で選択的にヒストンに結合し、p300によるアセチル化を抑制するINHAT(Inhibition of histone acetyltranoferase)活性を有していることを初めて明らかにした。またJDP2はC末の148位のThreonine残基がJNKキナーゼによってリン酸化される事によってAP-1活性を制御している事も判明した。以上によりJDP2はRAやE1A刺激によりクロマチン変換を誘導して癌遺伝子の転写を抑制する。さらに癌化の誘導を抑制する癌抑制遺伝子としての性質も有している事も推定され、今後JDP2を用いた癌の遺伝子治療への開発研究を進める。
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