研究課題/領域番号 |
14209002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
向井 宏 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00013590)
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研究分担者 |
岸 道郎 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (90214767)
波多野 隆介 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (40156344)
飯泉 仁 独立行政法人水産総合研究センター, 日本海区水産研究所, 部長
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2004年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2003年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2002年度: 25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
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キーワード | 栄養塩 / 流域生態系 / 河川生態系 / アマモ / 付着藻類 / カキ・アサリ / 生態系モデル / 栄養塩リサイクル / 再生産 / 河川水質 / 畜産 / 定常・非定常 / 窒素循環 / アサリ・カキ / 河川流量 / 土地利用形態 / シミュレーション |
研究概要 |
北海道東部厚岸町を中心とした別寒辺牛川・厚岸湖・厚岸湾という一連の水系において、集水域全体における陸から沿岸域への生元素物質の流入、とくに農業(畜産業)生態系から流出する窒素化合物が沿岸の海草藻場やカキ・アサリを中心とした沿岸生産におよぼす影響を以下のような面から研究した。 GISによる集水域の利用形態区分。集水域の土地利用形態が河川水質におよぼす影響とその評価。3河川河口部における定常状態での年間出水量および栄養塩濃度の測定。3河川河口部における降雨時の出水量および栄養塩濃度の測定。厚岸湖内における水温、塩分、栄養塩濃度、クロロフィルの毎月観測による窒素の分布と生態系への取り込みの推定。厚岸湖における堆積物の年代測定と有機物堆積速度の推定。厚岸湖における海草による窒素吸収速度の推定。河川における水草による窒素吸収速度の推定。実験によるアサリの物質取り込み量の推定。底生および付着珪藻類のアサリ・カキの餌への貢献の評価。航空写真に基づく厚岸湖アマモ場の歴史的変遷。安定同位体を用いた厚岸湖の食物網の把握。数値シミュレーションによる生態系モデルの構築とその検証。 その結果、厚岸湖の生態系の高い生産性は、陸上からの常時の適度な栄養塩の流入と、沿岸域に成立しているアマモ場の高生産性に依存しており、大雨時に供給される大量の栄養塩は、ほとんど沿岸域の生産に寄与していないことが明らかになった。そのような大雨時の一気の流出を抑え、常時の栄養塩を含んだ水の供給に、森林や湿原の存在がきわめて重要であることも示唆された。
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