研究課題/領域番号 |
14209006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋本 毅彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90237941)
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研究分担者 |
村上 陽一郎 国際基督教大学, 文学部, 教授 (40012504)
岩崎 敬 (株)岩崎敬環境計画事務所, 主任研究員
公文 俊平 国際大学, グローバルコミュニケーションセンター, センター長(研究職) (80012318)
林 春男 京都大学, 防災研究所・巨大災害研究センター, 教授 (20164949)
笹井 宏益 国立教育政策研究所, 生涯学習研究部社会教育研究室, 総括研究官 (10271701)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
27,170千円 (直接経費: 20,900千円、間接経費: 6,270千円)
2004年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2003年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2002年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
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キーワード | 安全 / 持続性 / 都市 / 主体性 / 新体制 / リスク / 学習 / コミュニケーション / 持続 / 健康 / 疫病 / 社会合意 / 自己組織化 / 社会教育 / コミュニティ / 危機 / 地域通過 / テロ / 近代 / 情報化 |
研究概要 |
これまでの研究では、機械時代の都市について、安全学の視点から進めてきた。安全の担保は、都市の持続プログラムの有無、特に内発的なコミュニティの創造力が重要となる。これは、免疫の自己組織化過程に似ている。この視点に立つ知恵時代の都市イメージを「土地利用・規模・創造のためのコミュニケーション構造・物質循環システム」で規定し、これを「セルシティ」と呼ぶ。一方、経済的拡大志向を持つ機械時代の都市には免疫的な持続プログラムが存在しにくく、機械時代の都市の死を予見した。 本研究では、都市安全の視点から、多様化する都市リスクの意味を整理した。物・金・人・心、等の複合的リスク波及に加え、機会の喪失、時間喪失といった活動リスクも存在している。さらに急速な技術進化への不適応から起こる、個人や組織の身体性の喪失も見えてきた。これらは都市の効用がリスクに転化する過程である。また市場操作につながる経済犯罪は杜会基盤を破壊し、機械時代の都市を否定することになる。多様で根元的なリスクが存在する都市は、資源、環境問題に加え、リスク拡大を食い止める猶予時間の欠乏といった、新たなリスクが存在している。 知恵時代の都市への移行は、根本的な都市の意味を内発的に切り替えることである。そのためには、都市のリスクを自ら認識すること、そのリスクを軽減する身近な方策を自ら学習するプログラムが必要となる。軽減リスクを測る価値基準は、金銭だけではなく未来へ再投資するための時間や知識、や基本的な生存資源である水やミネラルとなる。一方、それらの学習には時間が必要であり、時間を創り出すプログラムも用意しなくてはならない。究極の課題は、都市形成の基盤となる新たな経済社会システムの具体化であり、現在、世界でそのイメージを具体化した例は見あたらない。切り替えのための社会プログラムの実践、及び社会システムのイメージ形成は継続的な研究課題となる。
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