研究課題/領域番号 |
14255015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉山 雅人 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10179179)
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研究分担者 |
渡辺 泰徳 立正大学, 地球環境科学部, 教授 (20112477)
佐藤 泰哲 山形大学, 理学部, 教授 (60007177)
三田村 緒佐武 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (50030458)
三村 徹郎 神戸大学, 理学部, 教授 (20174120)
田中 祐志 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (90207150)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2005年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2004年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2003年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2002年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
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キーワード | バイカル湖 / 物質負荷 / 物質循環 / 生物生産 / 生態変動 / 沈降粒子 / 深層水湧昇 / 栄養塩 / リン酸代謝 / 生物群集密度 / セジメントトラップ / 付着藻類 |
研究概要 |
平成14年度から17年度の4年間の研究によって、次の成果を得た。 1.バルグジン湾とリストビアンカ沖で沈降粒子束の組成と季節変動を調査した。湖面の凍結期から解氷期にかけて、生物生産の増大に伴う急激な粒子束の増加が見られた。 2.尿素の生物地球化学的循環過程を調査した。尿素の滞留時間は、夏季には3-6日であったが、冬季ではきわめて長く560日に及んだ。 3.ピコ植物プランクトンの水平・鉛直分布、栄養状態、増殖制限因子を明らかにした。ピコ植物プランクトンは、バルグジン湾では沖に行くほど個体数が増加したが、リン制限ではなかった。 4.植物プランクトンの基礎生産における制限栄養塩について研究した。中央ならびに南湖盆では、第1の制限栄養塩はリンであると考えられた。 5.フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析器を用いて、分子レベルでの溶存有機物のキャラクタリゼーションを行った。河川由来の腐植物質は変性を受けずそのまま沖に運ばれていた。有機硫黄化合物などの自生有機物の生産が沖域で行われていた。 6.水草によるリン酸の取込みと蓄積の機構について研究した。カナダモやオオカナダモの生育環境から推定する限り、リンの取込みと蓄積についてバイカル湖と琵琶湖の間に大きな差はなかった。 7.南湖盆沿岸域での付着藻類の現存量と光合成量について研究した。UllothrixとDrapanaldiopsisが高い現存量にあった。沿岸で浅い水域の岩上に生育するUllothrixが高い光合成速度を示した。 8.バルグジン湾でのバクテリア、植物プランクトン、原生動物の鉛直・水平分布を調べた。沖域で植物プランクトンとせん毛虫の間に、緊密な捕食関係が存在した。 9.バルグジン湾でのピコ植物プランクトンの密度、増殖速度、捕食損失速度を調べた。その結果、ピコ植物プランクトンの密度、構成、微生物食物網における役割に、沿岸域と沖域で違いがあった。 10.2004年6月〜10月に水温の連続観測を行った。夏季に中央湖盆と南湖盆の西岸表層で同時に日変化10℃の水温低下が記録された。深層水湧昇と推測された。
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