研究課題/領域番号 |
14310006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2003-2004) 金城学院大学 (2002) |
研究代表者 |
別所 良美 (2003-2004) 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (10219149)
竹田 純郎 (2002) 金城学院大学, 文学部, 教授 (00020024)
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研究分担者 |
野家 啓一 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40103220)
森 秀樹 立教大学, 文学部, 教授 (60103389)
横山 輝雄 南山大学, 人文学部, 教授 (80148303)
溝口 宏平 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80116178)
伊坂 青司 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (30175195)
別所 良美 名古屋市立大学, 人文社会学部, 助教授 (10219149)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 共生 / 和合 / 国家間の共生 / グローバリズム / ナショナリズム / 他者への感受性 / 国家 / 政治的公共性 / 正義 |
研究概要 |
本研究は、共生を可能にするメカニズムの論理を複合的な視点から解明するという課題設定から出発した。問いとして、第一に異なる社会的・文化的伝統の差異性の問題、第二に社会哲学的研究を自然哲学的研究に結びつけるという観点から、「自然環境」との共生の問題、第三に「共生」に関する日本思想や東洋思想における知的伝統を如何に再生しうるのかという問題を設定した。この研究の中国からの海外研究協力者・卞崇道教授は特に日中間の共生に関して「異質性の承認」「対等性と相補性の承認」「交流による相互理解」、そして異質でありながらも互いに影響しあい変容しあうという「共生と融合」という論点を強調している。本研究グループにおいても「共生とは、異質性と多様性を前提した上での、相互承認であり、同一化ではない」という基本認識を共有している。 このような基本認識から出発した本研究は、議論の過程で、「共生」についての社会哲学的考察を「国家間の共生」という問題枠組みのなかで行う方向に発展してきた。具体的には、第一に、「国家間の共生」をめぐる特殊性と普遍性との対立、換言すれば「文化ナショナリズム」の問題に如何に対処するかという問題がある。第二に、「国家間の共生」という制度論的な次元における問題設定によって抜け落ちてしまいがちな「他者性」の問題を、共生の原理問題として確認しておく必要がある。さらに第三に、「国家間の共生」というテーマの背景となるグローバリゼーションという現実をどのように理解し、それにどのように対処するかという問題である。 これらの諸点について議論し、研究してきた成果として報告書では、第一部 共生とナショナリズム、第二部 共生と他者への感受性、第三部 共生とグローバリゼーションという三部構成において、現代における国家間の社会哲学的研究結果を総合した。
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