研究課題/領域番号 |
14310048
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
亀田 達也 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20214554)
|
研究分担者 |
結城 雅樹 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50301859)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | 文化学習 / 適応 / 進化ゲーム / 進化的安定均衡 / フリーライダー / 行動戦略 / 進化 / モデル / 実験 |
研究概要 |
社会・文化的学習は、環境における不確実性を効果的に低減し、個人が適応的な行動を安価な形で獲得することを促進する。この命題は継時的に安定した対象を学習する(例えば、有毒の食物を避ける技術の獲得など)場合には自明だが、継時的に不安定な変動環境における社会・文化的学習の有効性は自明ではない。社会的学習により獲得された知識は、変動環境の下では、既に時代遅れのものになっている可能性があるからである。本研究はまず、非静止的な環境における社会・文化的学習の適応的な価値を、理論的・実証的に検討した。本研究では、Henrich & Boyd [Evol.Hum.Behav.19(1998)215.]の文化伝達に関するモデルを拡張したコンピュータ・シミュレーションを行い、次の結果を得た。非静止的な環境における個人学習にコストがかかる場合、母集団には、コストのかかる個人学習に携わるメンバーと、個人的情報探索をさぼり他者の探索努力にただ乗りするメンバーが、安定的な比率の基に存在する、混合均衡が生まれる。こうした「生産者-たかり」構造は、社会・文化的な学習の有効性、とくに、社会情報を使う際の「同調バイアス」の有効性を大きく制約する。続いて、本研究では、この命題を、非静止的な不確実環境を実験室に実装した一連の実験により検証した。この結果、上記の命題の正しさが確認された。
|