研究課題/領域番号 |
14310108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 日本女子大学 (2003-2004) 関西学院大学 (2002) |
研究代表者 |
木村 真理子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00266462)
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研究分担者 |
野中 猛 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10340275)
牧野田 恵美子 (牧野田 惠美子) 浦和大学, 総合福祉学部, 教授 (90209411)
植田 俊幸 鳥取大学, 医学部, 助手 (00283995)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | リカヴァリ / 心理社会的リハビリテーション / 当事者の関与 / 包括的精神保健ケアシステム / リーダーシップアカデミー / 精神障害リハビリテーション / 精神保健福祉 / コンシューマー / 精神保健福祉サービス / 政策立案過程 / 回復 / リカヴァリ指向 / 精神保健システム / コンシューマー主導 / エンパワメント |
研究概要 |
本研究の目的は、包括的精神保健ケアシステムにリカヴァリモデルの理念を統合する方策をプログラム実施と評価によって明らかにすることである。以下の研究方法により実施。1)リカヴァリ概念を先行研究より明らかにした。2)北米のリカヴァリモデルの精神保健政策への統合過程を、日本の研究者および当事者がともに学んだ。3)日本の当事者のリカヴァリ体験を質的研究によって引き出し、国際的な研究と突合せ共通項目を明らかにし、日本の政策やサービス実施上の課題を明らかにした。4)当事者のリーダーシップ養成として、「リーダーシップアカデミー」を実施し、その成果評価を行った。5)日本の当事者によるリカヴァリフォーラムを開催し、リカヴァリの体験を共有する機会を設けた。 本研究により、以下のことが明らかにされた。1)リカヴァリとは、精神病の治癒とは異なる概念で、その中心的構成要素は、破壊された夢や権利からの回復(ディーガンによる)である。2)北米の精神保健政策へのリカヴァリモデル推進過程では、精神障害をもつ当事者が専門職として関与し、政策やサービス開発に影響力を及ぼし、サービス管理者とともに政策を推進する役割を果たしている。当事者専門職らによって提言された精神保健政策では、リカヴァリは、生活のあらゆる場面に影響を及ぼすものと位置づけられている。リカヴァリモデルは、「当事者による精神保健福祉および生活における新たな文化の創造」を導き出す。3)国際比較研究を通じて、日本の当事者のリカヴァリ体験や精神保健福祉サービスの体験は、他国の当事者の経験と共通するものが多い。4)日本の精神保健福祉政策にリカヴァリモデルを統合する上での課題は、専門家や政策立案者が当事者の力を十分かつ適切に評価して、当事者の関与の機会を創設すること、またパートナーシップモデルによって、専門家や政策立案者と当事者が協働してゆくことにある。
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