研究課題/領域番号 |
14310111
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
若山 佐一 弘前大学, 医学部, 教授 (70241677)
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研究分担者 |
伊藤 佐知子 秋田大学, 医学部, 助手 (40271829)
對馬 均 弘前大学, 医学部, 教授 (10142879)
石川 玲 弘前大学, 医学部, 助教授 (90159682)
対馬 栄輝 弘前大学, 医学部, 助手 (70292167)
土橋 真由美 弘前大学, 医学部, 助手 (10361015)
籾山 日出樹 秋田大学, 医学部, 助手 (70282192)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 理学療法 / 臨床実習教育 / 臨床的推論 / クリニカルリーズニング / 卓越した臨床実習指導者 / オーストラリア / 客観的指標 / 質的研究 / 意思決定過程 / 観察 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
理学療法の臨床実習教育において、その、思考過程であるクリニカルリーズニング(臨床的推論)の教育の特徴や方法を明らかにするため、卓越した臨床実習指導者3名(2施設)による臨床実習教育を、非介入参加観察により年1回、週に半日〜1日、6〜9週間で2年間実施した。対照群として、臨床実習指導経験が前述の指導者より少ない指導者2名(2施設)を、同様の手法で調査2年目の時期に調査した。学生は、指導者1名に対し学生1名、のべ8名となった。 1年目には、臨床的推論の教育・研究を先進的に実施しているオーストラリアの2大学の学内教育、臨床実習教育について、特徴や方法を知るため訪問調査した。 研究成果の概要は、以下の2つにまとめられる。 1 卓越した臨床実習指導者は、臨床的推論の指導はモデルを示し、理由を常に考えさせる方法は共通するが、はじめからモデルを示すタイプと、学生の考えを出させ後にモデルを示すタイプ及びその中間型に分けられ、学生の能力や資質により変わることはなかった。対照とした経験の少ない指導者の場合は、指導スタイルが定まらず、場面場面で異なる方法を用いる傾向がみられた。別の研究費により海外共同研究者招へいし、臨床実習指導者向けに実施した臨床的推論のワークショップ時に、この研究結果や解釈への助言を得たが、特に異論はなかった。 2 オーストラリアの2大学の学内教育と臨床実習教育は、臨床的推論の学内教育が事例を用いて一般的に実施され、臨床実習教育との連携が適切に図られていた。臨床実習では同一障害領域の多数の事例を経験し、その経験を次の事例に生かせる方式であり、方式の違いが、学生の実施能力の違いを生じている可能性を示唆された。 今後の課題として、卓越した臨床実習指導者による教育により学生の推論能力の向上を測定する客観的指標の必要性、研究手法が観察主体の質的研究であり、方法の検討なども含め更なる継続研究の必要性が示唆された。
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