研究課題/領域番号 |
14310173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
江口 真理子 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (00269523)
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研究分担者 |
大橋 敏博 島根県立大学, 教授 (80231736)
井上 厚史 島根県立大学, 助教授 (90259565)
井上 治 島根県立大学, 助教授 (70287944)
唐 燕霞 島根県立大学, 助教授 (80326404)
貴志 俊彦 島根県立大学, 助教授 (10259567)
松本 ますみ 敬和学園大学, 人文学部, 助教授 (30308564)
村井 洋 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (90326398)
諏訪 淳一郎 島根県立大学, 総合政策学部, 助手 (40336904)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 宣伝 / プロパガンダ / 広告 / 戦争 / 東アジア / 文化 / 分化 |
研究概要 |
本科研プロジェクトは、戦時下の東アジア地域において、日本、中国、イギリス、アメリカの政府及び企業がどのような広告・宣伝活動を実施したのかを明らかにし、それらが歴史的状況とどのように関連しあっていたかを明らかにすることを試みた。 平成14年度は、6回の研究会を開催し、11本の研究発表を行った。それらは、1)「戦時下日本の写真史料解説」(勝村哲也)、2)「中国の広告史料解説」(貴志俊彦)、3)「アメリカ・イギリスの広告史料解説」〔江口真理子〕、4」「中国史と広告研究」(貴志俊彦)、5)「朝日新聞縮刷版の内容分析」(江口真理子)6)「戦時下関連のメラネシア歌謡」(諏訪淳一郎)、7)「ロシア革命後諷刺画にみる日本人像」(ワジム・シローコフ)、8)「アジア歴史資料センター関係資料の検索方法」(石川正敏)、9)「『FONT』1-2号《海軍号》のモンゴル語テクストについて」(井上治)、10「『大東亜共栄圏』の女たち」(加納実紀代)、11)「関連文献のレビュー」(江口真理子)(島根県立大学助教授)である。 平成15年度は、2回のシンポジウムと2回の研究会を行った。第一回シンポジウムは中国、韓国、モンゴル、アメリカのメディアが戦時下の報道をどのように扱ったかを議論した。第二回シンポジウムは、映像、服飾、広告、音楽という各メディアが戦時広告をどのように扱ったかを議論した。これらのシンポジウムでは、「『イスラーム世界』という語と報道」(羽田正)と「独裁と戦争のための「宣伝」:フセイン政権のシンボル操作」(酒井啓子)の講演を行った。研究会では、「第二次世界大戦の連合軍による対日宣伝ビラ」〔土屋礼子〕と「戦争・アメリカ・戦後日本」〔吉見俊哉〕の講演、「民国期中国ムスリムに対する英米ミッショナリーのキリスト教宣教」〔松本ますみ〕、「三十年代上海の広告」(唐燕霞)、「社情研のおける戦時宣伝関連史料のDB化作業」(吉見俊哉・山本拓司・小泉智佐子)、「テロル・プロパガンダ・市民社会」〔村井洋〕の報告を行った。 平成16年度は各研究員が成果を論文にまとめ、成果報告書を作成した。 このような活動を通じて、中国史、イスラーム史、モンゴル史、ジェンダー史、政治思想史、美術史、服飾史、社会学、音楽人類学、映像論の視点から、戦時下の広告宣伝とそれに影響を与える様々な要因の関係、つまり、国際関係、国内問題、メディア産業の構造、宗教的信念、歴史的記憶、個人の生き方や思想等が戦時下の広告宣伝と関連があることが明らかになった。
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