研究課題/領域番号 |
14320001
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
会澤 恒 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (70322782)
|
研究分担者 |
長谷川 晃 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90164813)
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00233510)
鈴木 賢 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80226505)
田口 正樹 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20206931)
桑原 朝子 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (10292814)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | 文化 / クレオール / 法の構造化 / 制度阻害 / 東アジア法系 / 中世都市法 / 法の支配 / 文人貴族 / 法文化 / 法継受 / 法動態 / 文化接触 / 法化 / 法主体 / 権力 / 帝国 / 法治社会 / フェーデ / 信託 / 比較法形成 / 価値の移植 / 制度 / 社会構造 / 中国固有法 / 中世都市 / 多文化社会 |
研究概要 |
本研究においては、平成14年度は研究の第1ステージとして各問題次元に即して文献や資料を整理し、着眼点の絞り込みを行った。15年度は研究の第2ステージとして、文化のクレオールと法の構造化の過程の一般的パタンを各問題次元ごとに立体的に分析した。そして16年度は各次元での研究の全体的な統合を試みた。 価値的次元に関しては、価値の移植のプロセスの意義と憲法体制のあり方をめぐって、文化のクレオールと法の構造化における「社会につながれた批判者」の役割とそれに媒介された価値の浸透=変成のプロセスを解明した。社会的次元に関しては、国家の法理念と社会の法文化のギャップという制度/社会構造依存的因子を把握し、特に「帝国」への抵抗が自閉的自己称揚に陥る過程を検討して、法の相互浸透の阻害条件を解明した。歴史・制度的次元においては、まずアジアに関して、東アジア法系の成立可能性について考察し、特に中国における連続的、段階的な違いの連鎖として物事をとらえるグラデーション文化とその西洋法文化への接合状況を解明した。またヨーロッパに関しては、中世後期ドイツの都市内外における法規範と社会の相互作用を中心として、特にカール5世刑事裁判令の制定過程と中小貴族層との関係を調査し、貴族の利害関心の役割を解明した。さらにアメリカに関しては、アメリカ社会・政治制度の根幹である自由・人権の再定義のプロセスを考察し、宗教に影響されたアメリカ社会における法の支配の理念のコンセンサスの意義を解明した。最後に日本に関しては、中国からの律令受容が深化した平安前期に焦点を当て、法の担い手として活躍した文人貴族の意識構造を探り、古代の明法家による律令条文の注釈が日本の法と社会を変容させてゆく過程を解明した。
|