研究課題/領域番号 |
14320006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
川端 康之 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (70224839)
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研究分担者 |
庄司 克宏 慶応義塾大学, 大学院・法務研究科, 教授 (60235710)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | European Union / 資本移動の自由 / 無差別条項 / 欧州憲法条約 / ユーロ・グループ / 源泉徴収課税 / OECD / 租税条約 / OECDモデル租税条約 / 源泉徴収税 / 貯蓄 / 警察・掲示司法協力 / 欧州逮捕状 / 警察・刑事司法協力 / IBFD / 欧州憲法条約草案 / 裁量的政策調整 / 欧州中央銀行 / 資本の自由移動 / 非居住者 / 租税情報交換 / 欧州諮問会議 / 欧州憲法制定条約 / 裁量的政策調査 |
研究概要 |
本研究は、平成14年度から17年度までの4年間の間、とりわけ欧州連合及び経済協力開発機構における資本移動の自由に向けた加盟国の政策調整を、加盟国国内法の動向、欧州連合及び経済協力開発機構における政策調整の動向及び欧州司法裁判所における裁判例の動向を素材にして、調査研究しようとするものである。取り上げる具体的法領域としては、国内租税法、国際租税法、金融法制、刑事警察協力(とくに資金移転について)という資本移動に強い影響力を有する法領域を選択し、それらの領域での動向に焦点を当てた。 本研究の研究代表者である川端康之は研究総括とともに、租税法・国際租税法の領域について、欧州連合(特に欧州司法裁判所)と経済協力開発機構におけるモデル租税条約の動向を中心に調査研究し、研究分担者である庄司克宏は、金融法制、刑事警察協力を中心に分析を行った。 これらの法領域における具体的動向、法制の内容は領域ごとに大きく異なるが、金融法制であれ国内租税法制であれ、欧州連合においては欧州委員会の政策指針とは別に、欧州司法裁判所の裁判例が各国国内法に強い影響を与えている。また、マネー・ロンダリング規制や有害な税の競争、無差別条項とお欧州条約上の四つの基本権は、経済協力開発機構においても同種のプロジェクト、あるいは租税委員会のような従来からの委員会の作業として欧州連合を深く協働しながら政策形成を行っていることが、各種の裁判例や指令、経済協力開発機構のモデル租税条約や他の委員会の報告書の分析によって明らかになりつつある。一方、本研究では充分分析できなかったが、米国は、経済協力開発機構へのコミットメントを通じて、欧州にも影響を与えつつある。それは、租税条約やマネー・ロンダリング規制においてより明確に捉えることができよう。 本研究は、4年間の研究期間の中で過去の経緯や現在の動向を把握することに努力したが、今後も欧州及びOECDでは、そのような資本移動の自由についての各種の政策案が検討されることとなるであろうから、この種のテーマを継続して研究する必要があると思われる。
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