配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
研究概要 |
八田・唐渡は、論文「容積率緩和の便益:一般均衡論的分析」(季刊 住宅土地経済,NO.50,秋季号,pp.18-25,2003)において,都市外部からの労働者の流入がない閉鎖的な都市経済を考え,容積率規制の緩和が都市の労働者の分布,賃金率およびオフィス賃料に与える効果を一般均衡論的な枠組みでシミュレーション分析し,都市全体の付加価値がどのように変化するのかを定量化した。その後容積率緩和がもたらす鉄道混雑の費用を測定し、容積率、和の便益と比べた数本の論文が今秋日本経済新聞社から出版予定の『都心再生の経済学』に収録されることになった。更に容積率緩和をもたらす自動車交通混雑の費用と比較した論文がこの秋出版の『住宅土地経済』に掲載が決定している。 更に、本研究によって開発した都市の集積がもたらす生産性向上効果の分析手法を用いて、日本全国の政令指定市の生産性の違いが基本的には集積の度合いのみに依存しているということを示す研究も行った。 山鹿・八田は、容積率緩和による特定地域の就業者の増加が、その地域への通勤者数にどのような影響を与えるかを、首都圏地域の通勤パターンを考慮してシミュレーション分析を行った。そして、通勤鉄道各線の混雑による労費用を測定し、容積率増大による従業員の増大がどれだけの追加的な外部不経済効果をもたらしているかを分析した。また、通勤の混雑と疲労の関係の計測に用いた推定モデルを、より一般的で頑健なモデルに改善することにより、推定結果の信頼性をあげた。 最後に研究成果を国内のみならず、ソウル市主催の都市政策シンポジウムや上海の同済大学の都市シンポジウム等で発表した。
|