研究課題/領域番号 |
14340018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
寺尾 宏明 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90119058)
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研究分担者 |
岡 睦雄 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (40011697)
MARTIN Guest (GUEST Martin) 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10295470)
徳永 浩雄 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (30211395)
中島 徹 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (20244410)
中村 憲 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80110849)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 超平面配置 / 超幾何積分 / 局所系コホモロジー / 鏡映群 |
研究概要 |
1.論文"Moduli space of combinatorially equivalent arrangements of hyperplanes and logarithmic Gauss-Manin connections."(H.Terao)において、枚数を固定した超平面配置のモデュライ空間においてその境界因子の構造を調べ、また、各超平面配置の上に決まる局所系の上に定義されるガウス・マニン接続の行列表示を研究した。特に、現れる極がすべて対数的であることを示した。 2.論文"Algebras generated by reciprocals of linear forms."(H.Terao)においては、1次式の逆数で体上生成される次数付多元環について、そのポアンカレ多項式を明示的に求める公式をえた。 3.論文"Multiderivations of Coxeter arrangements."(H.Terao)では,コクセター配置に多重に接触するベクトル場の作る加群について、それが多項式環上自由加群になることを示し、その基底を具体的に求めた。 4.論文"The Poincare series of the algebra of rational functions which are regular outside"(H.Horiuchi, H.Terao)は2.の続編であり、超平面配置に沿って極を持つ有理関数のなす多元環を考え、そこに2重次数を導入して、2変数のポアンカレ多項式を明示的に求めた。 5.論文"Bases of the contact-order filtration of derivations of Coxeter arrangements."(H.Terao)では、古典コクセター群の鏡映の鏡映面の全体からなる有限コクセター配置を考え、それに多重に接触するベクトル場全体のなす加群の構造を調べた。特に、その基底を微分幾何学的に構成し、2002年に京都大学数理解析研究所の吉永正彦の構成した基底との間の関係を明示的にもとめた。 6.吉永正彦によるEdelman-Reiner予想の証明は、自由配置の理論とfactorization定理(H.Terao 1981)の見事な応用であったが、論説"Edelman-Reiner予想の解決について"では、その証明を俯瞰的に概観し、今後の研究方向を論じた。 7.超平面配置はさまざまな応用をもつが、近年、統計学における応用が注目を浴びている。具体的には、Social Choice TheoryにおけるKenneth ArrowのImpossibility Theoremを回避するためのrankingの理論において、可能なrankingの数に関する重要な問題を超平面配置の部屋数の数え上げによって解くことができることを論説"超平面配置とranking〜数学と社会科学とのひとつの接点〜"(H.Terao)で論じた。厳密な証明は"Ranking Patterns of the Unfolding Model and Arrangements."(H.Kamiya, P.Orlik, A.Takemura, H.Terao)に書かれた。
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