研究分担者 |
志賀 徳造 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
長田 博文 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20177207)
種村 秀紀 千葉大学, 理学部, 助教授 (40217162)
吉田 伸生 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40240303)
|
配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
研究概要 |
本研究課題にある大規模相互作用系とは,巨視的に観測される物理現象を微視的なレベルから説明し理解するために導入される数理模型の総称である.このような系は一般にきわめて複雑な様相を呈する.本研究の主目的は確率解析および非線形偏微分方程式論の視点を統合し,これらの模型を多面的かつ深く考察することにあった.このような目的を達成するために,まず,研究の初年度である平成14年度に,国際研究集会「大規模相互作用系の確率解析」を開催した。これは研究の方向性を見定める上で大きな役割を果たした. 本研究の研究対象はきわめて多岐にわたったが,具体的にいくつか述べれば,格子界面模型,自由境界問題の導出,大偏差原理,擬似Winterbottom形状,Widom-Rowlinson模型の相構造および相分離曲線,相互作用Brown粒子系,ランダム行列,放物型Anderson模型,ランダム媒質中の高分子模型,非交叉ランダムウォーク,伝染病模型と相共存,ピンニングをもつ発展的特異極限問題,延焼模型と特異項をもつ偏微分方程式,2相障害物問題,デルタ関数などの特異項をもつ確率偏微分方程式,制限付きWiener測度に対する部分積分公式,Bessel過程に関するWiener積分などである. 研究組織全体の有機的なつながりによる研究成果として,確率解析と非線形偏微分方程式論の接点にある,界面模型あるいは2種粒子系からの特異性をもつ方程式系,たとえば発展的変分不等式や自由境界問題などの導出,相互作用ランダムウォーク系や高分子模型と界面模型の類似性の発見,相互作用Brown粒子系の多面的な解析,相分離曲線の挙動の解明などがあげられる.
|