研究分担者 |
柳川 堯 久留米大学, バイオ統計センター, 教授 (80029488)
室田 一雄 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50134466)
井上 昭彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50168431)
堀田 武彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (90222281)
松浦 真也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (70334258)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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研究概要 |
離散時間の確率過程に対するKM2O-ランジュヴァン方程式論を用いて,二つの離散時間の確率過程に対する非線形推定を求める公式を求めた.それを具体的な信号過程と観測過程からなる非線形なシステムに応用して,Kalman-Bucyの研究以後未解決であった非線形推定問題を非線形推定子を計算するアルゴリズムを求める形で一つの解を与えた. 時系列データの異常性を定常性の破れと定義し,KM2O-ランジュヴァン方程式論に基づく時系列データの定常性の検証Test(S)と離散時間の確率過程の非線形情報空間に付随する多項式型の生成系を用いて,時系列データの異常性の兆候を捉える異常性の検出Tst(ABN)を提唱した. 時系列の異常性の兆候を捉えるTest(ABN)と時系列の決定性を検出するTest(D)を地震波,オーロラ,磁気嵐と脳波の時系列に適用したとき,深部低周波地震波のS波が到着してからの定常な時間域,オーロラ・磁気嵐が発生した後の定常な時間域と大脳皮質からとった脳波の時系列(ECoG)のいたるところに「分離性」という全く新しい性質が現れることを発見した.この性質は通常の地震の時系列と頭皮からとった脳波の時系列(EEG)ではどこにも現れない.さらに,この性質は日本語の母音にも現れることも分かった. 大域的な時間発展が[α,β,γ]-ランジュヴァン方程式によって記述される連続時間の弱定常過程Xに対し,イノベーション法を用いることによって,確率過程Xの局所的時間発展を記述するKM2O-ランジュヴァン方程式を導き,その方程式に現れる特性量である係数を相関関数によって特徴付ける方程式系を導いた.
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