研究課題/領域番号 |
14340040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
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研究分担者 |
三輪 哲二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10027386)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 共形場理論 / 余不変式 / Macdonald多項式 / 形状因子 / サイン・ゴルドン模型 / 量子アフィン代数 / 量子群 / フュージョン積 / 指標 / マクドナルド多項式 / フェルミ型公式 |
研究概要 |
共形場理論の余不変式と、可積分場の理論への応用の研究を行った。主な成果は次の通りである。 (i)アフィン・リー環の表現に付随する共形余不変式の空間が、点の配置を退化させたときにどのように振舞うかは興味ある問である。その一つの数学的定式化として、共形余不変式にfiltrationを定義しassociated graded spaceの指標(Hilbert級数)を決定する問題がある。本研究ではこの前者が、Feigin-Loktevによって導入された有限次元表現のfusion積の余不変式と、filtrationを込めて同型であることを、一般の(既約とは限らない)可積分最高ウエイト表現について証明した。またg=sl_2およびそれを含む2,3の場合について、両者の指標が制限Kostka多項式で与えられることを示した。 (ii)ある零点条件を満たす多変数対称多項式を考察し、それら全体のなすイデアルが、条件q^<r-1>t^<k+1>=1(k, rは自然数でr【greater than or equal】2)を満たすパラメータq, tに付随するMacdonald多項式を基底に持つことを示した。 (iii)可積分な場の理論における局所場全体の空間を記述することは量子可積分系における基本的な問題である。局所場はその行列要素である形状因子、すなわちある性質を満たす有理型関数の無限列で与えられる。後者は積分表示が知られているので、局所場の全体とは、その被積分関数にあらわれる多項式の全体を、積分して0になる多項式で割った商空間とみなすことができる。本年度の研究では、この空間の指標がVirasoro代数の極小系列の指標で与えられることをもっとも典型的な制限サイン・ゴルドンモデルについてを示した。これは余不変式での手法の応用である。さらにSU(2)不変Thirringモデルについて、この多項式列全体のなす空間の構造を決定した。すなわち、この空間に量子群U_<√<-1>>(<sl>^^^^_2)の作用を導入し、それがlevel 1の最高ウエイト表現とその双対空間とのテンソル積に同型であることを証明した。
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