研究課題/領域番号 |
14340053
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 青山学院大学 (2005) 東京大学 (2002-2004) |
研究代表者 |
薩摩 順吉 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70093242)
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研究分担者 |
矢野 公一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60114691)
時弘 哲治 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (10163966)
岡本 和夫 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (40011720)
太田 泰広 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (10213745)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | ソリトン / 完全積分可能性 / 差分方程式 / パンルヴェ方程式 / 対称性 / 超離散系 / 超離散 / セルオートマトン / 可積分系 / 離散力学系 |
研究概要 |
本研究の目的は、離散型非線形方程式に対して特異性閉じ込め条件の数学的構造を解明し、完全離散系であるセルオートマトンにその概念を拡張すること、および離散型可積分系のもつ代数的・幾何的構造を解明することであり、主な成果は以下の通りである。 1.離散パンルヴェ方程式と連続パンルヴェ方程式の関係を詳しく調べるとともに、パンルヴェ方程式の有理解に対するある行列式表現を与えた。また、qパンルヴェ方程式を統一的に描写する方法を提案するとともに、その変換の性質を詳しく調べた。これらの結果は可積分離散方程式の構造に関する新しい知見を与えるものである。 2.いくつかの新しいタイプの可積分離散方程式を提出するとともに、結合型KP方程式やある種の高次非線形シュレディンガー方程式の解についての考察も行った。、これらの結果は、幅広い可積分離散方程式の構造に関する新しい知見を与えるものである。 3.超離散サインゴルドン方程式を提案し、それがソリトン的な解を持つセルオートマトンとなることを示すとともに、超離散変形KdV方程式を提案し、それがある種の箱玉系と直接関係することを明らかにした。この結果は、連続系と超離散系の解に密接な関係があることを示すものであり、超離散化の普遍性を確認するものでもある。さらに、不定符号の変数に対する超離散化法を提案し、これまで不可能であった系に対して超離散系を構成できることを明らかにした。この結果は超離散化の拡張として重要な意味を持つ。 4.周期的な超離散系にっいて、解の基本周期を組み合わせ論的な手法によって厳密に決定するとともに、保存量を具体的に構成するアルゴリズムを与え、保存量とこれまで得られていた対応する連続系の保存量との対応関係を明らかにした。この結果は超離散系の対称性に関し新しい解釈を与えるものである。
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