研究分担者 |
泉 正己 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80232362)
内山 充 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60112273)
松本 健吾 横浜市立大学, 国際総合科学部, 助教授 (40241864)
増田 俊彦 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (60314978)
綿谷 安男 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00175077)
山上 滋 茨城大学, 理学部, 教授 (90175654)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
研究目的・研究実施計画では以下の1,2,3,4の研究を掲げたが,その各々について成果を説明する. 1.Jones指数理論とHopf環の研究 増田は仔細が未発表であったPopaによるIII_1型部分因子環分類の証明を与え,また部分因子環込みの群作用の分類を大きく前進させた.幸崎は泉と共同研究を行い,指数理論的手法を駆使して低次元Kac環(^*-構造を有するHopf環)の構造を研究した.特に,31次元以下のKac環の完全分類に成功した.また関連事項として,部分因子環の二次コホモロジー理論も研究した. 2.III型因子環の融合自由積及びgroupoidの自由積の研究 幸崎は可測同値関係(又はgroupoid)同志の融合自由積としてgroupoidを構成し,その基本的性質を研究した.一方,植田は自由確率論の立場から自由積及び関連する作用素環の研究を前進させた. 3.グラフ・Hilbert C^*-両側加群・位相力学系(subshift)・複素力学系に付随したC^*-環の研究 梶原-綿谷及び松本は各種C^*-環の各種定性的性質,各種不変量(K-群,エントロピー等)を決定した.前者はHilbert C^*-両側加群,複素力学系から生じるC^*-環を,subshift,λ-graph systemから生じるC^*-環を詳しく調べた.浜地は記号力学系自身の埋め込み問題を研究した.また,泉はC^*-環への強い外部性(Rohlin性)を持つ有限群作用の分類に成功して注目を浴びた. 4.作用素平均の研究とその応用 幸崎は研究協力者日合(東北大)との共同研究で,作用素平均及びそのノルム比較に関する基礎理論を構築した.各種関数の正定値性を判定すれば,この理論に基づき大量の新作用素平均ノルム不等式が得られる可能性があり,更なる発展が期待される.内山は作用素不等式を扱う上で重要な作用素単調関数に関する新たな知見を得て,古田不等式の指数条件の意味の解明に一定の成果をあげた.
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