研究課題/領域番号 |
14340129
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栗田 敬 東京大学, 地震研究所, 教授 (00111451)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | マントル / トモグラフィー / 対流 / プルーム / 温度測定 / PIV / マントルダイナミクス / 組成プルーム / マントル対流 / 地震トモグラフィー / 取り込み / ホットスポット / 大陸の分裂 / 熱対流 / 層状対流 / マントル進化 / 層構造の崩壊 / PTV / 温度場計測 / 流体実験 / 組成対流 / LIF計測 / 多層対流 / D"層 |
研究概要 |
マントルのダイナミクスは温度の不均質性と化学組成の不均質性によって駆動されている。温度が高い部分は熱的な浮力により上昇し、鉄などの成分が多いところは密度が高く沈降する。したがってマントルダイナミクスは熱・組成対流系であるといえる。本研究では化学組成の不均質の一パターンである密度成層構造と熱対流の相互作用の解明が目的である。 室内流体実験を主たる研究手段として、下部集中型熱源により生成されるプルームが密度成層構造とどのような相互作用をするのかを明らかにした。化学組成と温度の2つの情報の同時マッピングのための新しい計測系を開発した。PIVによる運動場の解析、感温液晶を用いた温度場の解析、ローダミンの蛍光発光によるマーキング(LIF)を利用することで十分の精度で運動場・温度場・組成場の同時解析が可能となった。行った実験は1)下部で生成されたプルームの密度成層構造との相互作用、2)下部の密度成層構造している場でのプルーム生成、3)沈殿型密度成層構造の熱的不安定、の問題であった。いずれも上記計測系により今まで明らかになっていなかった現象が見つけられ、解析された。 特に1)では密度境界通過時の流れ場解析により、超大陸の集合・離散の統合的モデルが提案されている。2)のプルーム生成実験では、下部の成層構造の特性(密度差、層厚)によって「成功型プルーム」、「分離型プルーム」、「失敗型プルーム」が生成されることを明らかにした。地球のマントルでの特徴は「失敗型プルーム」が形成されやすいために、地震波速度のトモグラフィーの解釈には注意が必要であることが明らかになった。これは従来の伝統的な解釈に変更を迫るもので本研究の大きな成果である。また3)では密度成層構造の周期的な崩壊・バースティング現象が明らかになった。
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