研究課題/領域番号 |
14340144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
星野 真弘 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90241257)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 衝撃波 / 粒子加速 / 波乗り加速(サーフィン加速) / 数値シミュレーション / 惑星間空間衝撃波 / ブーネマン不安定 |
研究概要 |
無衝突衝撃波は,超音速プラズマの運動エネルギーを熱エネルギーに変換すると同時に、効率よく非熱的超高エネルギー粒子を形成するメカニズムとして宇宙空間において重要な役割を果たしている。しかし、その物理メカニズムについての理解は限られている。本研究では,波乗り加速(surfing acceleration)に着目して、その加速効率やエネルギースペクトル、衝撃波ダイナミックスの解明に向けた研究を行った。得られた主な成果は、 1)衝撃波領域で波乗り加速に効く大振幅電場は、二流体不安定(ブーネマン不安定)により励起されており自由エネルギーはイオンに対する電子の運動エネルギーであるが、非線形段階ではイオン音波との競合により共鳴イオンからエネルギーを得て更に大振幅に成長できることを見出した。また、これはプラズマ周波数が電子サイクロトロン周波数より大きいときのみ有効であることも明らかにした。 2)斜め衝撃波では、ローレンツ力が弱まることと高エネルギー電子が上流に流出する効果の競合により約70度で加速効率が最大になることを見出した。 3)従来はコヒーレントな波動における波乗り加速の議論であったが、より現実的な系への適応を念頭に、乱流場における波乗り加速の効率について調べた。これまでの常識とは異なり、乱流場により波乗り加速の効率があがることを明らかにした。これは乱流場による速度空間拡散により、波乗り加速過程が有効となる速度空間へと粒子を注入できることによるものである。 4)臨界マッハ数を超えた衝撃波では、衝撃波の再形成(Shock Reformation)が起きることが知られていた。我々はマッハ数を更に上げていくと、選択的電子加熱により波の急峻化が弱まり、衝撃波再形成過程も弱まることを指摘した。従来衝撃波再形成はイオンダイナミックスで支配されると考えられてきたが、高マッハ数の衝撃波では電子の寄与も重要であることを見出した。
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