配分額 *注記 |
17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
|
研究概要 |
平成14-16年度の取り組み 海底熱水鉱床生成場の変遷を解明として,次の3つを解明するのが目標である. 1.現世の海底熱水活動を詳細に観察し生成環境を解析する. 2.熱水活動で生成し,プレートに運ばれ陸上に乗り上げたVMSDを現世の海底熱水活動と対照する. 3.含金黒鉱鉱床の成因が浅所で形成された小規模カルデラに関連していることを証明することにある. 平成16年度の成果 1.陸化したVMSD鉱床:秋田および青森の黒鉱鉱床や八甲田トンネル鉱床地域を選択し,硫化鉱物中の遷移金属元素,微量成分の局所分析をおこなった.とくに,黒鉱層準の上下の玄武岩類,酸性岩類の希土類元素を中心に分析し,黒鉱層準でその含有量,REEパターンが変化することを確認した. 2.変質粘土鉱物を主とする黒鉱層準の泥質岩の局所分析をレーザー気化ICP-MS分析をおこない,全岩組成との関連を明らかにした.泥岩は鉱化に関連する火成岩から由来する凝灰岩との強い相関性,変質作用による元素の移動を確認した. 3.熱水から晶出した鉱物の共生関係,主成分および微量成分の化学組成から,熱水-結晶間の元素の分配データ等をもとめた.玄武岩および流紋岩類の加熱実験による発泡現象や生成粘土鉱物の生成を実験的に行った.また,鉱化に関連する熱水の温度,圧力,pHなどの地下環境の推定,その機構をさらに検証し,明確化するため上記鉱石の流体包有物の分析をおこなった. 4.これらのデータの一部は,チュニジア国SfaxにおけるJoint Symposium,イタリア国フィレンツェで開かれた万国地質学会で平成16年度に発表した.
|