研究課題/領域番号 |
14340178
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大内 幸雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60194081)
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研究分担者 |
関 一彦 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80124220)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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キーワード | SFG / 和周波発生 / イオン液体 / 分子不斉 / 和周波混合 |
研究概要 |
不斉構造は生理活性物質や生体関連物質の基本要素である。これら不斉分子と脂質二分子膜や蛋白質表面との相互作用は、多くの生物学的現象を理解する上で大変重要な要因であるとされている。従って、不斉分子の選択的合成・分離法は現代化学のkey technologyのひとつであり、日夜多くの努力が傾注されてきた。一方、構造評価においては高分解能NMRによる不斉構造決定を除けば、古くから光学活性が不斉分子の構造研究において基礎的であると認識されていたものの、感度の点での進展は遅かったように思える。例えばORD、CDや振動円偏光二色性(VCD)は、磁気遷移双極子と電気遷移双極子との間の弱いカップリングに起因している為、信号強度が非常に微弱である。今後、金属表面における不均一不斉触媒反応や膜表面における生理活性物質の不斉分子認識に関連してin-situ測定を試みる場合、これらの手法は感度の点で全くの役不足であり、新たな方法論の開拓が望まれるところである。 この点に鑑み、我々は従来のCDやORDに比べて8桁程度感度が高く、極微量の不斉構造検出が可能な新しい分光技術を開発し、方法論としての位置付けを明確にすることを第一の目的とした。このため、二次の非線形光学効果の一種である和周波混合法(SFG)にCDを組み合わせたSFG-CDを提案し、不斉を有する液晶分子単分子膜からのキラル由来の信号の取得に成功した。 関連する課題としては、膜構造の評価に偏光軟X線吸収分光法(NEXAFS)を用いたこと、ならびにイオン液体の表面構造をIV-SFG法で明らかにしたことなどによる成果があり、併せて報告する。
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