研究課題
基盤研究(B)
昨年度迄において、4成分Dirac計算に必要な基底関数系の基礎的検討、Dirac理論と電子相関理論を組み合わせてた核磁気遮蔽定数などの物性計算を実施した。一方、4成分現実的な選択であるDirac理論と等価な相対論的2成分理論を展開した。また、相対論を必要とする各種物性や各種の分光スペクトルの解析を実施した。1.Dirac方程式の無限次変換による厳密な相対論的2成分法の開発:無限次FW変換法を実行するコンピュータープログラムを開発した。多電子原子におけるSCFエネルギーや軌道エネルギーの結果はDK2よりも良好にDirac-Coulomb法を再現することを確認した。この方法は原子番号118のような重原子でも破綻せず、適用範囲の広さが証明された。2.各種分子物性の計算方法の開発と応用:(1)円二色性及び磁気円二色性スペクトル円二色性(CD)、および磁気円二色性(MCD)スペクトルを計算するためのプログラムを開発した。MCDの相対論的効果が重原子を含む分子ほど重要となることを明らかにした。(2)核磁気共鳴スペクトルについて、(2-1)重原子核の磁気遮蔽定数-電子相関と相対論効果について研究した。(2-2)Dirac型電子相関理論に基づく核磁気遮蔽定数の計算を行った。(3)相対論項を考慮した分子磁化率の計算:SO相互作用を含む相対論補正(DK2)を施したTime-Dependent Generalized Unrestricted Hartree-Fock法を開発し、分子磁化率の計算を行った。TeH2などで有意な相対論効果があった。
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