研究課題/領域番号 |
14340190
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | (財)神奈川科学技術アカデミー |
研究代表者 |
大西 洋 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (20213803)
|
研究分担者 |
石橋 孝章 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (70232337)
山方 啓 (財)神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (60321915)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
|
キーワード | 常温溶融塩 / 溶媒 / グリーンケミストリー / 和周波発生分光 / 四次ラマン分光 / 界面 / 時間領域分光 / 分子構造 / 赤外分光 / 液体表面 |
研究概要 |
イオンのみから構成されているにもかかわらず常温で液体である有機化合物群が合成され、イオン液体(常温溶融塩)として最近注目を集めている。イオン液体は不揮発性かつ不燃性で、常温を含む数百度の温度範囲で安定であり、多くの有機・無機化合物を溶解する。さらに、イオン伝導による電気伝導性を有し電気化学的に安定なため広い電位窓を与える。これらの性質は環境低負荷型溶媒あるいは新しい電気化学材料として理想的であるため、イオン液体の化学には応用的見地から強い興味が持たれている。しかし、なぜイオン性化合物が室温付近で液相をとりうるのか、という基本的課題を含めてイオン液体の構造や物性はほとんど解明されていない。本研究において代表者らは、界面におけるイオン液体の分子構造を、界面選択的な非線形光学分光法を駆使して解析する準備を整えた。 本基盤研究の支援のもとに、既存の分光装置(世界最高性能をもつマルチプレックス和周波分光器)の試料セルなどをイオン液体界面の計測にあわせて改造した。さらに、ラマン励起した分子振動をハイパーラマン過程を使ってプローブ光の第二高調波強度の時間変調(量子ビート)としてとりだす新しい界面選択的分光法を考案して、フェムト秒レーザー光源(Spectra Physics社製Hurricane)と非同軸OPA(Quantronics社製Topas-white)を中核とした分光器を製作した。この新分光法(4次ラマン分光法)を、和周波分光法と組み合わせることによって、0〜4000cm^<-1>にわたる分子振動波数域全域をカバーする界面選択的な振動分光計測が可能になった。表面界面の分子科学を大きく発展させる重要な成果である。
|