配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
本研究は,MO_6正八面体型構造単位とXO_4正四面体型構造単位との結合により,新規物質系を開発することを目標として研究を進めた。開始当初は,四面体:八面体比が1:1の系について,系統的な合成実験を行った。その結果,M^<IV>としては,Ti, zr, Ru, Mn, Nb, M^VとしてNb, Ta, AとしてK, Rb, Csの場合に一連の同型化合物が存在することを明らかにし,また,これらの一連の化合物の誘電率における構成元素の影響を明らかにした。その後,四面体:八面体比が3:1の系に研究を展開し,K_<2+x>Ti_xNb_<3-x>(PO_4)(0.5<x<0.6)などの新規化合物の存在を明らかとした。このニオブ-リン酸塩系の研究では,最終年度には全く予想されなかった化合物群の存在が明うかになった。すなわち,ニオブ-リン酸塩系では,パイロクロア型酸化物と粉末X線パターンが一致する化合物が複数得られた。パイロクロア型酸化物はMO_6正八面体型構造単位のみからなるネットワーク構造であり,このようなネットワークに正四面体形構造単位であるリン酸イオンが組み込まれることはきわめて予想外の現象である。このような構造の化合物はCsAsTiO_5でのみ知られており,今回,篠数の化合物が得ら判たことは,正八面体型構造単位と正四面体型構造単位との「置換型固溶体」が存在しうることを示唆している。リン酸塩以外の系への展開も試み,ゲルマニウム酸塩で新規化合物Cs_8Nb_<10>Ge_6O_<41>を合成した。また,ジルコニウム-ヒ酸塩系では,RbZrO(AsO_4)という組成をもつ新規構造の新規化合物が得られた。
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