研究分担者 |
中井 善一 神戸大学, 工学部, 教授 (90155656)
屋代 如月 神戸大学, 工学部, 助教授 (50311775)
安達 泰治 京都大学, 工学部, 助教授 (40243323)
岩本 剛 広島大学, 工学部, 助手 (40274112)
比嘉 吉一 大阪大学, 工学部, 助手 (20335368)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
変形誘起変態が変形,応力,温度,ひずみ速度によって影響され易い性質を最大限活用して,変形誘起相変態の発生に伴う微視組織の創生ならびに成長を制御し,使用目的に応じた,材料の強度,延性,靭性等の機械的特性を発現させることを目指し,実験によりマイクロからマクロスケールに至る変形誘起相変態現象を詳細に検討し,以下に示す各スケールにおける変態のメカニカルモデルを構築し,その応用の可能性を示した. 1.分子動力学的手法を用いて,結晶格子構造の安定性を評価することにより,マイクロスケールの相変態発生過程を検討し,対応した相変態のマイクロメカニカルモデルを構築した. 2.結晶方位に依存したマルテンサイト構造を考慮しつつ,メゾスコピックなマルテンサイトエンブリオの発生とその成長を表現可能なメゾメカニカルモデルを構築した. 3.近い2つの階層のモデルに均質化法を適用することによりこれらを連結し,マイクロ・メゾとメゾ・マクロメカニカルモデルを構築し,マルチスケールメカニカルモデルを提案した. 4.相変態のマルチスケールメカニカルモデルにより,材料に発生するひずみ,応力,ひずみ速度,温度等のマクロスケールの物理量を操作することにより変形誘起変態を誘導することによって所定の特性を具備する材料の創生方法を提案した. 5.磁気力顕微鏡によって得られたマルテンサイト相の分布形態ならびにそれを平滑化して得られた体積含有率と提案したモデルによるシミュレーションによって得られた結果を比較することで提案したメカニカルモデルの妥当性を検討した. 本研究によって得られた変態のメカニカルモデルをシミュレーション過程に導入することにより,メゾスケールの材料構造を制御した機能性材料の新しい創生法の提案の可能性に加えて,従来困難とされてきた,材料の機械的特性の自由な設計に対して途が開かれると同時に,形態設計と融合することで新しい設計あるいは製造技術の開発に貢献する.
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