研究分担者 |
周 立波 茨城大学, 工学部, 助教授 (90235705)
清水 淳 茨城大学, 工学部, 講師 (40292479)
川上 辰男 三友製作所, 設計部, 研究員
石川 友彦 三友製作所, 設計部, 研究員
仇 中軍 茨城大学, 理工学研究科・SVBL, 非常勤研究員
QIO Zhongjun Ibaraki University, the Graduate School of Science and Engineering, SVBL, Research Fellower
太田 一史 茨城大学, 理工学研究科・SVBL, 非常勤研究員
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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研究概要 |
医学や畜産などの分野においてクローン技術等の細胞に対する顕微鏡下でのマニピュレーションが急速に増加している.しかしながら,現在の細胞操作は非常に繊細で,長時間にわたって作業者に大きな負担をかけるので,熟練を要さずとも自動で作業を行えて,成功率が高い自動マニピュレーションの開発が望まれている.そこで我々は操作者の命令に従い必要な操作を自動的に行えるマニピュレーションシステムの開発を目指している.本年度は画像情報を利用して細胞と工具を認識し,それらの位置情報と形状情報をもとに自動で正確なツールの位置決めを可能にした. 本システムは細胞に対して動作機構部,制御処理部,インターフェース部の3つのモジュールから構成される.動作機構部は,CCDカメラ,倒立顕微鏡及び超音波モータ駆動のXYZステージ上に固定され,顕微鏡の左右に配置されたツールから成る.顕微鏡下で細胞(試料)に対して自動で作業を行う場合には,まずCCDカメラからの画像情報に基づき,あらかじめ登録したテンプレートと比較して細胞やツールを識別し,ピクセル(画素)座標系でその位置情報を算出し駆動ステージにフィードバックして,ツール先端の位置及び移動経路を適切に制御する.ピクセル座標を参照することにより,XYZステージが持つ直交誤差,バックラッシュ,ドリフトなどの機械的誤差の影響を取り除き,高精度でツールの位置決めができる.さらに,これまで独自の座標系にある左右2つのXYZステージ及び試料ステージを同一のピクセル座標系で参照・統合することにより,ツール/ツール間,ツール/試料間の相対位置を正確に決めることができる.これは,複数ツールが必要とする協調作業や衝突回避を行うときに特に重要である.本年度の研究では,1画像の処理時間が0.3sec以下の形状パターンマッチングの手法を開発した.30FPSの動画に対してツール先端に対してフィードバック制御を行った結果,±1pixclの位置決めの精度が得られた.そして開発したシステムを用いて自動で1つの細胞に対して2つのツールによる協調作業を実現した.
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